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292 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/29(水) 23:36:17
SFショートショートで有名な、フレドリック・ブラウンの短編『未来世界から来た男』

冒頭、取り乱した男が保安官になだめられている。

文字通り未来世界から、現代(作品当時の1960年前後)のアメリカ南部に、
一方通行の時間旅行でやってきた未来の歴史学者が登場。

着地した土地の持ち主、兄妹でやっている農場に風変わりで魅力的な客として世話になる。
歴史学者は、『原始的な』女性の化粧に好感を持つ。
結局は妹と恋に落ち、結婚する。

しかししばらく後、楽しい夫婦とその兄との語らいの夕べに、
兄が未来での人種問題について問いかける。歴史学者はなんのためらいもなく答える。

『あらゆる人種が植民と雑婚で融合し始め、彼の時代までにその過程は完了した』と

兄は歴史学者を見つめ、「それじゃ君にはニグロの血がまじっているのかい?」
歴史学者はこともなげにこう答える「少なくとも四分の一はね」

妹を黒人に汚された兄は歴史学者を夢中で射殺する。

結末。冒頭のシーンに戻り、保安官は
『ニグロどもときたら白人で通そうってんで、まったく卑劣な策略を弄する』と語り、この事件はもみ消される。

まだいわゆる公民権運動も先の話のアメリカ南部。
そしてこの短編を『Dark
Interlude(暗い間奏曲)』のタイトルで発表した
作者の気持ちを考え合わせると後味が悪い。

この時期、この差別はおかしい、でも自分で運動までは、と思っていた白人もいっぱいいたのだろうな、と思った。


314 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/31(金) 04:55:22
>>292
その未来の歴史学者は、現代の黒人差別のことを知らなかったの?
それとも知識としてはあるけど、まさかいきなり撃ち殺されるほどとは思わなかったとか?

316 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/31(金) 06:30:21
>>314
後者が合ってそうだな
魔女裁判とか刀狩りとかも現代の人間にはあまり実感湧かなそうだし

366 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/31(金) 21:45:59
>>314
遅レススマン

現代とその男の時代(おそらく4000年ほど先)の間に世界戦争
(白人と黄色人種が互いに相手の大部分を殺し合い、アフリカが
しばらくの間世界を支配)が起こり、ひどい時代が続いて記録や文書が大部分失われた設定だった。

 

未来世界から来た男 (創元SF文庫 (605-1))
未来世界から来た男 (創元SF文庫)


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