赤目のジャック(佐藤賢一)

445 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/26(木) 10:47:47
佐藤賢一の「赤目のジャック」
中世フランスが舞台の歴史小説なんだが、何故一般小説扱いなのか分からない。

18歳のフレデリは頼れる双子の兄とその婚約者、自分の婚約者マリーと
農村で平和に暮らしていたのだが、ある日村が傭兵達に襲われてしまう。
兄は陵辱されそうになった婚約者を庇って死に、彼女も結局傭兵達の慰み者にされ殺され
兄と違って臆病なフレデリは何もできず、マリーも命は助かったものの傭兵達の毒牙にかかる。

村のほとんどの家で同じような悲劇が起き、村にいついていた乞食坊主ジャックが
「高い年貢を払っているのに領民を守れない領主が悪い」と皆を煽り、
フレデリは頭のよい彼に心酔していたこともあり説得に加わり、村の男達で領主の館を襲いに。
実は兵をろくに鍛えず砦も真面目に守りを固めていなかった為、あっさり落ちる領主の館。
暴走した村人達は領主を殺した後も怒りが収まらず、令嬢を陵辱。
フレデリはマリーが受けた仕打ちを思うとそんなことには参加できず逃げ出したのだが、
遭遇した領主の奥方ブリジットに辱めを受ける。

ジャックに煽られた村人の暴走は止まらず、近隣の貴族も襲い始め反乱の規模は大きくなった。
そんな中、フレデリは頭は悪いが純朴な貴族のシスターマリーと出会う。
婚約者と同じ名の素直な彼女を守る為に自分の女として連れ歩くことになるが、
村でも力のある男に彼女が目をつけられ殴り合いに。
ぼろぼろにされつつも、途中友人になった旅芸人ジェロームの助勢を受け何とか勝利するのだが、
そこへジャックが現れる。
シスターマリーを抱いていないのがバレてこの場で抱けと命令され、さらに婚約者マリーが
実はジャックと密通していたことまで告げられヤケになったフレデリはシスターマリーをその場で犯してしまう。
シスターマリーは優しかったフレデリに思いを寄せていて、
犯された後も彼の女であれば他の男達に狙われずにすむので、その後は必死にフレデリを誘惑。
人間不信になったフレデリは捕らえた貴族に対しより残虐に殺す方法を色々と提案し、
ジャックにこれまで以上に可愛がられるようになった。


446 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/26(木) 10:49:30
だが、反乱は徐々に形勢不利となる。
先にシスターマリーと共に逃げていたジェロームがフレデリを迎えに来て抜けさせるが、
彼は以前自分を辱めたブリジット(実はシスターマリーの歳が離れた姉)と
決着をつけなければならないと考えていた為ブリジット捕縛の旅へ出ることになった。

一度目はブリジット捕縛後、関所の兵に捕まりそうになったのを彼女が気まぐれで情けを出して解放される。
シスターマリーがフレデリの為ジェロームの一座の座長に体を売って馬車を提供してもらい再挑戦。
ブリジットを陵辱し返したフレデリは数日後彼女を結婚相手がいなくて困っている処刑場の男へ売り払った。

心は晴れ晴れとしたフレデリは村へ帰り、父親は誰だか分からない子を妊娠して
落ち込んでいる婚約者マリーと結婚してイタリアへ移民する。
20年後、その子がイタリアで起きた反乱の指導者になる風を匂わせて終わり。

いや、確かに婚約者マリーもかわいそうだけど。
シスターマリーの立場ってさ……とかそこまで書く必要があるのかというグロ描写の多さが後味悪かった。
一番後味悪いのが、描写されたグロ描写は実際の反乱で行われていたらしいことだったけど。


448 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/26(木) 18:50:49
>>446
シスターマリーが最後はどうなったのか
出来れば教えてほしい。

449 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/26(木) 19:35:36
自分からシスターマリー襲っておいて誘惑してきたら
人間不信って身勝手だよね

450 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/26(木) 21:36:46
いやそこはジャックのことが原因だろ。

488 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/27(金) 22:39:52
>>448
シスターマリーは20年後フレデリとジェロームが再会した時に、沢山子供を産んで
元気に暮らしているという話が出ていたので一座の誰か(座長か他の人?)とそれなりに幸せになったみたい。
最初はジェロームかと思ったが、彼は美形過ぎるのが災いして少年時代何度も大人の女性に襲われたり
座長の命令で男娼のようなことをさせられた挙句ジャックにアッー!された反動で男色家になってしまった
(そして暴徒化した村人から救ってくれたまともな頃のフレデリに惚れていた)ので、多分違う相手。

489 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/28(土) 01:04:35
>>488
ジャック見境なさすぎですね…

 

赤目のジャック (集英社文庫)
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