安全な生活(星新一)
30代独男。もてないわけではないが、結婚願望はない。
なぜ結婚しないのかと訊けば、とめどなく喋り続ける。
「そりゃあ僕だって誰かを好きになった事はあるさ、でもそいつが猫を被っていたら?
結婚してから本性をあらわしたら?よくある話じゃないか云々」
「そいつが奇跡的 ...
S.I.C.HERO SAGA/「MASKED RIDER SHIN EDITION -終わりの始まり、始まりの終わり-」(早瀬マサト)
仮面ライダーシン編「終わりの始まり、始まりの終わり」
特撮のネタだし前提の知識とかも含めて解説するので、
とても長くなるから苦手な人はスルーしてね
仮面ライダーシンは1992年のビデオ映画『真・仮面ライダー 序章』の主役 ...
宇宙の関所(星新一)
宇宙開発が進んだはるかな未来。
宇宙から地球に帰還する船は必ず寄航し、
様々な検査検閲を受けなければいけない宇宙ステーションがある。
地球に害をなす病原菌や外来生物、危険物質を排除し、
謎に満ちた宇宙から清潔な美しい地球を守る為に
宇宙ステーションの艦長はあらゆる権限 ...
愛妻日記(重松清)
ずいぶん前に立ち読みしただけだが。
タイトル通り、この小説はある夫婦夫の日記という形をとっている。
その夫婦は結婚三年目くらいで共働き、子供もなし。
会社の忘年会で夫がおもちゃの手錠を当ててくる。
妻がそれに興味を示したので付けてやると、案外ぴった ...
失はれる物語(乙一)
事故により片腕の感覚のみを残す主人公。
音も光もない日々の中、妻が腕の上で奏でるピアノの指使いは、
いつしか会話の様に感ぜられるようになっていた。
事故に遭う前に聞いた音色は妻の感情を伝え、
それに指先の僅な動きで答える主人公。
しかし甲 ...
おくりびと 第二章(白戸ふみか)
まず「おくりびと」の簡単なあらすじ。
プロのチェロ奏者だった主人公は、
楽団の突然の解散によりチェロを諦めて妻と共に故郷に帰る。
職種を勘違いして再就職した先は納棺の会社だった。
死体を ...
噂(荻原浩)
渋谷の若い女性の間に「レインマン」という殺人鬼の噂が広まる。
黒いレインコートに身を包み、若い女性を殺害し足首を切断してしまう恐ろしい殺人鬼。
だがなぜか、「ミリエル」というブランドの香水をつけていれば狙われないという・・・。
実際は日本でのミリエル発売キャンペー ...
恐ろしい電話(ヘンリー・スレッサー)
主人公は中年~初老の人妻、または後家さん。
原文にはっきりした表記はない。
彼女の住む地域は共同加入電話を使っていて、
呼び出しベルの鳴る回数で誰の家への電話かがわかる仕組み。
よその家の通話中に受話器を取れば加入者同士盗聴できるが、
皆「盗聴 ...
おみやげ(星新一)
宇宙人が地球の文化レベルを上げるために、
卵形の容器の中に作物の育て方や医療の知識なんかを書いて詰めておく。
将来自分達の科学力で開けてもらうために砂漠の奥深く強固に卵が閉じ込められて、
宇宙人は地球を去る。
そして数百年 ...
あすは休日(星新一)
エヌ氏はベッドで気持ちよく眠っていた。
朝7時になると目覚まし装置があの手この手でエヌ氏を起こしにかかる。
エヌ氏はどうにかして二度寝しようとするが、
揮発性が高く熱を奪う液体をかけられて渋々起き上がった。
これで起きないと次は電気ショックが与えられる ...