スパイダーマン(池上遼一)
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223 名前:1 :2012/06/11(月) 23:16:56.87
- 池上遼一の漫画版「スパイダーマン」。かなり長文です。
主人公・小森ユウは、高校の実験室で放射能制御装置の影響を受けたクモに噛まれ、超人的な能力を得る。
小森にはルミという北海道在住の文通相手がいたが、その彼女がある日上京してくる。
母親が心臓病で入院したため、集団就職で川崎に行った兄に相談しようとしたが、
音信不通になってしまい、小森に兄を探してほしいという。
小森は彼女と共に兄の行方を追うが、職業を転々としていてなかなか見つからない。母親の入院費に100万かかるというルミに対し、小森は最近発生している銀行強盗の
電気人間エレクトロを捕まえた者に懸賞金1000万を出すという広告を見て、
自分のスパイダーマン能力でエレクトロを捕まえて懸賞金をもらい、
ルミの母親の入院費に充てようと思い立つ。小森はスパイダーマンとなりエレクトロと対決するが、
その最中、エレクトロが放った光線が、誤ってエレクトロを改造した博士を直撃してしまう。
エレクトロに取り付けられた帯電装置はその博士以外に外すことができないもので、
エレクトロは慌てて博士にすがりつくが、そのために博士は感電死してしまう。普通の人間に戻れなくなったエレクトロは逆ギレしてスパイダーマンに向かっていくが、
スパイダーマンはエレクトロに渾身の一撃を加え、マスクをはぎ取る。
その下から現れたのは、ルミの兄の顔だった。ルミの兄は、自動車で子供をはねて身体障害を負わせてしまい、500万円の賠償金を求められていた。
そのために金になる職業を転々としていたが、そこをその博士に付け込まれた。
博士は兄が障害を負わせた子供の父親の友人で、兄に大金を稼がせるために
兄を電気人間に改造する人体実験を行ったのだという。兄はそうした事情と恨み言を残して死亡。その後、小森は入院費をルミに渡し、ルミは北海道へ帰っていく
(ルミはエレクトロが兄だったことを知ったようだが、「兄は不幸な青年だった」とその場ではしめくくる)。
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224 名前:2 :2012/06/11(月) 23:18:01.55
- しかしルミの母は結局病死し、ルミは天涯孤独に。ルミは再び上京してきて小森の家に滞在するが、
兄を殺されただけでなく、その当時スパイダーマンの偽者が現れて
犯罪を繰り返していたことからスパイダーマンを激しく憎む。
小森はその偽者を捕まえることに成功するが、その頃にルミは置手紙を残して小森の家から姿を消していた。しばらく後、ルミはゴーゴー喫茶で働いている所を発見されるが、
ルミは小森の将来のことを思って小森が訪れるたびに拒絶する。
また、ルミは店のマネージャー(中年男)にお願いして、
小森に辛辣な言葉をかけさせてもう会いに来ないように仕向ける。そしてある日、ルミは乗っていた車が暴走車に追突され、小森が駆け付けるが間もなく死亡。
警察官から渡されたルミの手帳には、「でも今の私はユウちゃんを好きになってはいけないのです」
「ユウちゃんには将来立派な科学者になるという夢があります。
私に会うためにゴーゴー喫茶に通うユウちゃん。私はユウちゃんがこのまま夢を捨てて、
ダメになってしまう気がするのです」
「ゴーゴーガールの私は純粋なユウちゃんの夢を蝕む悪魔のような女です。
私はユウちゃんの将来を邪魔しているのです」
「私はユウちゃんと会えなくなることは死ぬより辛いことです。
でも、私は決心しなければならないのです」というルミの気持ちが綴られていた…。
一応のヒロイン・ルミちゃんに関する部分を抜粋してみました。
この池上遼一版スパイダーマンは他の話も後味が悪いものばかりです…。
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227 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 00:32:26.46
- ゴーゴー喫茶、ググってみたけどゴーゴーガールは要するに踊り子だよね?
夢を蝕む悪魔のような女・・。
ううーん・・。読みやすかった。乙です。
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232 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 09:38:10.19
- >>223
池上遼一版スパイダーマン、俺も全巻持っているよ。そうそう、そうだった。
カッコイイヒーロー物かと思ったら主人公や登場人物の屈折度合いが半端ない感じでびっくりした。
1970年頃の作品だから時代背景を反映しているのかなー。
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238 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 17:13:59.48
- >>227
今で言うキャバクラみたいな扱いなんじゃね>ゴーゴー喫茶