死神くん/心美人(えんどコイチ)
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692:本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 00:55:57.95
- えんどコイチのオムニバス漫画「死神くん」の中でも評価が高い「心美人」という話
我儘な美少女マミは火事で顔に傷を負った上に失明してしまう。
幼馴染で心優しいもっさり系ブス少女・福子が毎日見舞に訪れる。
自慢の顔に傷が付いたマミは自暴自棄になっており福子にもかなり辛くあたるが、
福子はなんとかマミを励まそうと心を砕いていた。ある日マミが自殺未遂をした挙句
「(火傷の傷が残った)こんな顔なら生きていても仕方ない」
という趣旨の暴言を吐き、激怒した福子はマミを叱りつけ病室を後にする。
しかし心根の優しい福子はやっぱりマミの回復と幸せを願っており、
一方で昔から容姿に恵まれずマミの引き立て役だった自分へのコンプレックスもあり、
心は乱れていた。そこへ突然、死神が現れ、福子が間もなく死ぬ運命である事を伝える。
通常は人間に死期を伝えてはいけないが、福子の優しさとお人好しを見かねた死神が
マミのような我儘娘は放っておいて、残り少ない人生を有意義に楽しむよう忠告に来たのだ。
自分の人生について考える福子。
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693:本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 00:57:16.05
- 一週間後。
マミの入院先で、緊急の角膜移植手術が行われようとしていた。
病院の近くで事故があり、亡くなった被害者の角膜が使われるのだという。
福子に叱られ、彼女の励ましに気づいたマミは以前より前向きになっていた。
「私、ちゃんと見えるようになって、福子に会ってきちんと謝りたい。
そして角膜をくれた人の分までしっかり生きたい」
提供者はどんな人、と聞くマミに医師が答える。
「君と同じくらいの歳の女の子だよ」マミの隣の手術台には、福子の亡骸が横たえられていた。
事故に遭った彼女は、マミに角膜を移植してほしいと言い残して亡くなった。
心優しい彼女は、最後まで親友の事を考え、親友のために死んだ。死んだ福子の魂を導くために再び現れた死神は、
お前は顔ではなく心が美しいのだと慰める。
福子は死神に問う。
「私、生まれ変わったら、美人になれるかな?」
「美人になりたいのかい?」
「ううん、…心美人がいいわ」
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694 :本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 01:02:05.30
- この話、作品内でトップレベルの評価を受けていて
感動の名作扱いなのが個人的に後味悪い
死んだ福子の自己犠牲精神が絶賛されるほど尊いとも彼女が幸せだとも思えない
ブスが一人死んで美人が一人助かって終わり、てそれどうなのよ…かなり古い漫画で少し前に文庫で復刻したが、
この「心美人」を含む複数の作品が大幅に描き直されていて、
しかも描き直しにより凄まじく劣化している点も後味悪いというか残念