マダム・ジョーカー/第28話「待ち人」(名香智子)
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962:本当にあった怖い名無し:2013/04/08(月) 01:31:28.02
- マダム・ジョーカーっていう短編連作的な漫画の一部分。
手元にないので細部はぁゃしぃレギュラーキャラにとても貧乏な女の子がいて、
その子は七年前に父親が失踪して以来、母親と二人暮らし。
貧乏になったのは両親が原因。母親は名家の跡取りで大金持ちだったが、
見合いで入り婿になった父親が、詐欺師に全財産を騙し取られて、貧乏になった。
父親が失踪したのはその少し後。貧乏になったのに見栄っ張りでプライドの高い母親が贅沢な生活を続けたせいで
とても貧乏になって電気水道を止められた。
(この話の時点だと母親の浪費癖が直って電気水道は復旧してるけど)
あと、七年過ぎてるから死亡届を出せるんだけど、
母親は「葬式代が勿体ない」と言って出していない。女の子は父親に会ってみたいと思っててその気持ちを恋人に話す。
恋人は「なら探してみよう」と提案。
女の子は母親、恋人、母親の友人(恋人の母親)の計四人で、母親と父親の地元へ向かう。母親の帰郷に地元は大わらわ、市長や農協の代表がわざわざ挨拶にくるほど。
親族や有力者が集まっての食事会が開かれ、
母親はそこで勝手に娘の恋人を、娘の婚約者として紹介する。
女の子は
「お母さんは私が大財閥の息子(恋人の事)と婚約した事にして皆に自慢したいんでしょ」
と怒って出ていく。
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963:本当にあった怖い名無し:2013/04/08(月) 01:38:32.57
- 女の子と恋人は父親の実家へ向かう。父親は実家にも連絡を寄越していないらしい。
母親の性格を不安に思ってた女の子は、
父親は母親に嫌気がさし愛人などと逃げたのでは?と父親の実家の人に尋ねる。
すると、実家の人は大笑い。
見合いだったが仲の良いおしどり夫婦で、父親が母親を捨てて逃げるなんてあり得ない。
なので実家でも、父親の失踪事件は不思議に思っている、と言う。女の子たちが父親の実家を去ろうとすると、父親の兄嫁が追いかけてきてこそっと話す。
実は父親が失踪した日、神社の境内に大量の血痕があった。
死体がなく地元民が騒ぎを嫌がったため事件化されなかったが、
犯人の目星もだいたいついていて…ゴニョゴニョ。
この話は母親以外、地元の者なら誰でも知っているらしい。
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964 :本当にあった怖い名無し:2013/04/08(月) 01:44:43.14
- 場面は変わって食事会。
母親には幼なじみの男がいた。その幼なじみは母親と相思相愛だと思い込んでいて、
父親が財産を騙し取られた後、父親と二人で心機一転東京でやり直そうとしていた母親に、
「君の気持ちは知ってる」「君が本当は俺と一緒にいたいのは分かってる」
などと言い寄ってきていた。
食事会に来るかも知れない幼なじみに会いたくないと言う母親に地元の者が教える。
その幼なじみは一年前にチンピラと喧嘩をした挙げ句刺されて死んだらしい。食事会に女の子と恋人が戻ってくる。
女の子は、父親が失踪した日の事を覚えてるか母親に聞く。
母親は「あの人は東京へ行く日に、ちょっと神社に行ってくると言って消えた」と答える。
女の子は更に、失踪の理由についてどう考えているか母親に尋ねる。
母親は
「あの人は天然だからどこかで頭を打って、記憶喪失になるかして、
帰ってこれないでいるのよ。だからあなたも気長に待ってあげなさい」と答える。女の子と恋人が会話しながら夜道を歩いている場面に移る。
「お父さんは嫉妬した幼なじみに神社に呼び出されて殺されたのね」
「死体は幼なじみとその身内が山にでも埋めたんだろう」
「けど犯人も死んじゃって、本当の事を知ってるかも知れない人達は死ぬまで口を噤んでるに違いないわ」
最後、暗い夜の山々を背景に
「お父さんがどこに埋まってるのか誰も知らないまま…」って女の子の台詞で終わる。