奇蹟をおこす男(H・G・ウェルズ)
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155:本当にあった怖い名無し:2013/07/17(水) 19:14:29.96
- H・G・ウェルズの「奇跡をおこす男」
射撃ゲーム場の店員を務める青年は、
ある日酒場での些細な会話がきっかけで
奇跡を起こす力を手に入れた。早速様々な事に試して楽しむ青年だったが、
ちょっとしたミスで奇跡の力で警官に怪我をさせてしまった。
青年は謝りながら警官に奇跡を起こす力の説明をするが、
警官はそれを信じずに青年を逮捕しようとする。
つい、カッとなった青年は警官を指差しながら
「貴様なんか地獄に堕ちろ!」と叫ぶ。
その瞬間、目前から警官が消滅し、
自分がとんでもない事をしでかしてしまったと
その場から逃げ去る青年。しかし、罪の意識に苛まれた青年は
教会の神父に全て懺悔する。
最初は笑い飛ばしていた神父も、
いくつか奇跡の力を見せてやると信じるようになった。
そこで、神父は
「奇跡の力で悪事を犯したのなら、その分奇跡の力で善行すればよい」
と告げる。それを聞いた青年は新譜と共に街に繰り出し、
奇跡の力で善行を重ねていく。
夜も遅くなり、「まだまだ善行し足りない」と神父は言うが、
青年は翌日も仕事がある為、帰って眠りたかった。そこで神父の
「だったら時間を止めればいい、地球の自転が止まれば朝も夜も来ない」
との言葉を聞いた青年は地球の自転を止める。
その瞬間、強い衝撃と共に空に舞い上がる青年と神父、
そしてその他様々なもの。
地球の自転をいきなり止めた事で地上は大惨事になっており、
嵐や津波までもが襲いかかってくる。青年は必死に止めようとするが、
何故か奇跡の力は通じず、絶望する青年。
どうにもならなくなった青年は
「全て元に戻してくれ!何もなかった事にしてくれ!」と叫ぶ。気付くと、青年は奇跡の力に目覚めたきっかけの
あの日の酒場に戻っていた。
しかし、青年は喜びも安心もしなかった。
全て元に戻り、青年の記憶もなかった事になったのだから。
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156:本当にあった怖い名無し:2013/07/17(水) 19:26:21.64
- 平和になったならよかったじゃないか
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157 :本当にあった怖い名無し:2013/07/17(水) 19:43:29.81
- >>156
奇跡を行使する力はそのままなんだから無限ループの完成じゃないか。
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158 :本当にあった怖い名無し:2013/07/17(水) 19:52:38.71
- 神父が自転云々を冗談で言ったのか本気で言ったのかが気になる
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161 :本当にあった怖い名無し:2013/07/17(水) 20:32:46.57
- >>157
奇跡を行う直前の場面で終わっているからたぶん無限ループを示唆している
ただし、一番最初に語り手の青年の紹介がはいるので
青年がこの語り手と同じ世界の人間だとしたら無限ループだと問題が