本当は怖いグリム童話のかぐや姫

797本当にあった怖い名無し:2013/09/13(金) 13:47:07.98
女性向けホラー雑誌「本当は怖いグリム童話」のかぐや姫

この雑誌は有名童話や偉人、史実などを元にアレンジして描かれた作品が載っていて
ハッピーエンド話が多いんだが、このかぐや姫は後味悪かった。

舞台は江戸時代でヒロインかぐや姫は貧しい農村に生まれ売り飛ばされるも
美貌を買われ、さまざまな性技を仕込まれた特別な高級遊女。
彼女の得意客の一人に中年の身分の高い侍がいてイケメン青年武士を側に仕えさせているのだが
中年はこの青年を人前でも「犬」と呼び面白半分に罵倒しからかい屈辱的な命令を下す。
中年武士が公言するところによれば青年の親は何らかの罪で裁かれお家断絶になったが
その息子である青年を部下として拾い恩着せがましくこき使っていたのだった。

悔し泣きする青年に内心同情しつつも仕方ない事とスルーしていたかぐや姫だが
ある時二人きりになる機会があり、青年に「あなたは私と同じ囚われの身」と言われ
「なんで誰もがひれ伏す高級遊女の私が犬扱いのあんたと同じなのよ」と反発を覚えるが
閉じ込められ何人もの男に体を開き、自分を仕込んだ女将にも未だ弄ばれる身では
確かに青年と立場は大差ないと気付く。

その後はお決まりコースで惹かれ合った二人が駈け落ちでもするかと思わせておいて
細かい顛末は忘れたけど中年武士も女将も殺し、
青年の恋心を利用し罪をなすりつけ青年も殺されていた。
最後はかぐや姫が言われるがままに扱われる娼婦ではなく
自分の意志で伸し上がってやると笑みをたたえ終了。

かぐや姫も青年にだんだん惹かれていく過程も丁寧で
こりゃ絶対ハッピーエンドと思わせてからのバッドエンドっぷりがすごかった。