疫病神(藤田あつ子)
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245:1/2:2013/09/23(月) 11:34:57.88
- 藤田あつ子の漫画「疫病神」
中国の時代劇のアンソロジーの一編で、徒然草の第百十七段がモチーフとのことある家に病弱な姉とその妹、そして両親が住んでいた
以前はそれなりの生活をしていたが、姉を少しでも丈夫にと医者や薬を求めているうちに
使用人を雇えなくなり、家事は妹娘の仕事になった
姉娘は大切に大切と育てられていたせいか、わがままなところもある娘に育った娘たちが年頃になった時、身内から「妹は器量も気立てもいいので息子の嫁に」と打診された
相手の家は暮らし向きもよく、また花婿本人も優しく美しい青年で申し分のない話である
ところが、姉が「死ぬ前に結婚くらいしてみたい」と言い出し、
妹にはこの先も良縁があってもおかしくないが、虚弱であまり美しくもない姉は
親戚くらいしか貰い手がないだろうから譲ってやれ、ということになった
その後妹にはなぜかよい縁談に恵まれないままに老いて
病に倒れた両親の介護や家事に追われ、20歳を過ぎて婚期を逃してしまっていた一方姉は、夫が亡くなり子供もいなかったので実家へ戻ることになった
夫の死因は、吹雪の日に姉の薬を取りに行けとごり押しされ、風邪を引いたが
「これで病人の気持ちがわかったでしょ」と放っておかれたためにこじらせた肺炎だった
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246:2/2:2013/09/23(月) 11:35:40.11
- 妹一人に老いた母親と姉の介護看護が集中することになった
やがて母親が亡くなり、その葬儀を済ませた後に、
姉にとっては舅にもあたり姉妹の後ろ盾となってくれていた身内から
妹に縁談が持ち込まれた
相手は妻と死別した20代半ばの人物も財産もある男
悪くないどころか良縁だところがその縁談に姉は
「あなたが嫁に行ったら誰が私の面倒を見るの 勝手で冷たい」と大反対した妹に殺意が芽生える 姉の枕元にある栄養剤と鎮痛剤、
この中身を入れ替えておけば栄養剤のつもりで鎮痛剤を許容量以上に飲むことで死ぬ
死んだら中身をまた戻せば将来を悲観した自殺と見られるだろう…翌日、姉が「私今鎮痛剤を全部飲んだわ あなたが私を捨てるから死んでやる」
と鎮痛剤の瓶の中身を飲み干して見せた
妹は「姉さんは死ねない 姉さんがばかなことをするかもと思って中身を入れ替えた」
と言い返したところ、姉の顔色が変わった
「なんてこと あなたを脅かすつもりで中身を入れ替え、
栄養剤を飲んで鎮痛剤に見せたかったのに本当の鎮静剤を飲んだ」姉の死は自殺とされ、妹は結婚して幸せに暮らしたが時々考える
姉は自殺したのか?それとも私が殺したことになるのか?漫画を文章に起こしたので台詞はかなり補足しています
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248 :本当にあった怖い名無し:2013/09/23(月) 12:20:30.78
- >>245
タイトル忘れてたが読んでたのを思い出した、乙でした。
病気の姉がデブスで介護する妹が美人なんだよね