まつざきあけみ90年代の短編
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196:1/4:2013/10/22(火) 11:47:57.08
- まつざきあけみ90年代の短編。
主人公は中2女子。
母親が小6の弟の中受に夢中なので、
(あたしだって来年は受験生なんですけど~)と思っている。近くの公園に住み着いたホームレスが、何者かに襲われる事件が相次いだ。
被害者は、犯人は少年か小柄な男性に見えたと証言した。最近弟は、塾の帰宅時間が遅くなる事が増えた。
ある夜など、服についた血を洗面台でこっそり洗っていた。
姉が見咎めると、何でもないから!ママには言わないで、お願い!
と言うので、誰にも言わずにいた。姉は弟がホームレス襲撃犯ではないかと心配していたが、
あの血の汚れは塾で模試の最中に鼻血を出した友達を介抱してついたものだとわかって安心した。
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197:2/4:2013/10/22(火) 11:49:14.62
- その友達の母親が、姉に礼を言ってくれたので真相がわかったのだ。
弟は母親から、友達はライバルだと思え、試験中は余計な事を考えるな、と言われていたので、
友達を介抱したのがばれたら口煩く叱られると思って姉を口止めした。
帰りが遅いのは、疲れたからなんとなくブラブラしてただけ。公園に新しいホームレスが住み着いてしばらくして、弟たち中受組は塾をさぼる事が増えた。
弟は、公園で新しい友達の正ちゃんと遊んでるだけと言っている。
弟の友達には、弟が言う坊っちゃん刈りで蝶ネクタイで正太という名前の子はいない。深夜、勉強疲れで寝ているはずの弟がパジャマ姿でふらふらと出ていったので、
姉は慌てて追いかけた。
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198 :3/4:2013/10/22(火) 11:50:23.53
- 公園に向かうと、弟とその友達の他に新しいホームレスと、
ホームレスの膝に抱かれた男の子がいた。
『コンバンハ。ボクしょうチャンダヨ』ホームレスは催眠術も得意な元腹話術師で、正ちゃんは人形だった。
「昔の子供は力一杯遊んで、夜はぐっすり眠るものだった…毎日遅くまで塾通いなんて間違っている」
ホームレスは弟たちを催眠術にかけ、どこか遠くに連れていこうとしていた。やっと気がついて駆けつけた親たちだが、子供たちは正ちゃんと一緒に行くんだと言ってきかない。
だが、姉の説得で弟が正気に戻ると他の子も憑き物が落ちたように正気に戻った。
ホームレスはいつの間にか消えていた。
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199 :4/4:2013/10/22(火) 11:52:29.10
- その後、弟はおとなしく塾に通っている。
母親は塾への送迎を考え始めた。塾の帰り、疲れた表情でとぼとぼ歩く弟に友達が声をかけた。
「すっごいスカッとする遊びがあるんだ、こっち来いよ。スリル満点だよ」
「誰でもいいってわけじゃないんだ、口が固い奴じゃないとな」「…本当だ、すごいスッキリするね!またやりたいな」
「もちろん!お前は口が固いから仲間に入れてやるよ」弟たちは、他の公園にねぐらを移していたあの腹話術師のホームレスを襲撃して殺した。完
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200 :本当にあった怖い名無し:2013/10/22(火) 12:24:06.13
- ホームレスを襲っていたのは弟の友人たちだったのか
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201 :本当にあった怖い名無し:2013/10/22(火) 18:13:24.42
- 老害が懐古と自己中で子供の将来を奪おうとしたのが阻止されてよかった。
間違ってるも何も、お前らが日本社会を作ったんだろうが。