百物語/其ノ七十九「他人の顔の話」(杉浦日向子)

439 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/06/10 03:58
杉浦日向子さんの百物語のなかにあった話。

最近、家族や奉公人が急によそよそしくなったことに気付いた主人が妻に理由を問いただす。
妻は一通の手紙を見せ「主人から、数日中に帰宅すると連絡が来た」と言う。
「何を馬鹿な、私はここにいるじゃないか」と、返事をするが妻は
「あなたは本当に私どものあなたでしょうか」と言う。
馬鹿なことを、と思うが不意に不安になり、
子供の名を呼ぼうと思っても思い出すことが出来ない。

「居心地は悪いのですが、数日中に帰るという主人を待つことにします」
のせりふで終わってて、その後どうなったのか全く分かんないのが後味悪ー。

 

百物語 (新潮文庫)
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