法月綸太郎の作品(週刊ストーリーランド/第5回「時効成立」)
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616 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/14(土) 14:31:53
- 法月綸太郎の作品に、宝くじを当てた家族が殺されるのがあったよね。
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628 名前:616ネタバレあり 投稿日:2005/05/14(土) 16:40:50
- お話紹介。 
 実はこの作品集、読みかけの時に置き引きにあって、
 財布もろとも本盗まれた。思い出とともに後味悪い。真面目で実績もあり、部下の信望も厚い警部(確か)がいる。 
 彼の職歴には、ひとつだけ未解決の事件があった。
 それが、宝くじが当たって喜んでる最中に殺された家族の事件。
 盗まれた金も出て来ていない。もうすぐ時効になる。
 心残りを語っている所へ、一人の青年が訪ねてくる。
 殺された一家の生き残った少年が成長したのだ。あいさつを交わす二人。
 おだやかに話が進む。
 だがだんだん、青年は当時の警部の捜査の矛盾などをついてくる。
 除々に緊迫してくる会話。警部の様子がおかしくなってくる。
 クライマックス。殺人犯は、警部だった。
 その頃、警部は家にも帰れないほど多忙を極め、
 自分の家庭がどん底の不幸を迎えていた真っ最中だった。
 ふと、くじで当たった金を囲んで喜んでる一家を見かけ、
 俺が人のために働いてこんなに不幸になってるのにこいつらは!
 と思い、自分が止められなくなってしまったのだ。
 警部はもうすぐ定年のはずだった。ゆっくりした老後と
 たっぷりの資金、楽しいバカンスが待っているはずだった。
 何十年も危険を顧みず働き、手に入れていた人望と名誉。
 最終ラウンドで、彼はその全てを失ったのだった。
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632 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/14(土) 17:30:26
- >>628 
 週間ストーリランドでアニメ化されてましたね。原作はそれか・・・「俺は命をかけて500円、あいつらは運が良いだけで一億円・・・」 
 というセリフが心に残ってる。
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633 名前:628 投稿日:2005/05/14(土) 17:55:30
- >>632 
 あ、見てないけどたぶんソレ。
 ノリリンのミステリーは、「悩める青年作家」の異名通り、
 つらくて後味悪いモノが多いよね。
 さっぱりオシャレな都会派を気取る事もあるけど、
 鬱系の作品が本来のこの人のスタイルだと思ふ。


