不毛な愛
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135 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/17(水) 10:47:14
- 随分昔に読んだ少女漫画で、納得いかないのがあった。 
可愛いキャサリンと、恋人ロジャー(だったかな)は、相思相愛。 
 高校生くらいだけど人もうらやむカップル。しかし
 ある時、少々年上くらいに見える妖しい美女が現れ、二人の邪魔をし始める。
 主にキャサリンの命を狙っているようで、ロジャーには
 「私を思いだして…」のような事を言う。最後に二人は、美女を古城に追いつめる。
 そこで美女が明かすには、ロジャーと自分は、古代ローマくらいの時代に生き別れた恋人同士。
 ロジャーが事故で死んでしまい、必ず来世で結ばれようと誓ったという。
 それから、二人は何回も転生して巡り会ったが、戦争があったり事故ったりで、いつも悲恋。
 そして現代、やっと美女はロジャーを見つけた。キャサリンという恋人と一緒に。
 美女は必死に訴えるが、ロジャーは思い出せない。
 美女の前でキャサリンを抱きしめ、今はキャサリンを愛していること、
 美女と一緒に行く気は無いことを告げる。ショックを受ける美女。
 城は崩れだし、泣きながら美女は二人の目の前で、砂のようになってくずれて消えた。
 それから、10何年。結婚したキャサリンとロジャーは、海辺の小さな田舎町で
 幸せに暮らしていた。だがある日、畑仕事をしていたロジャーの手がぴたりと止まる。
 「どうしたの?」と心配するキャサリンの声は耳に入らず、「思い出した…」とロジャー。
 「思い出した!僕はきみだけを愛していた!今、きみのそばに行くよ!」
 ロジャーは美女の名を呼びながら崖から身を投げ、帰らぬ人となった。
 葬儀で、悲しみにくれるキャサリン。だが自分の愛も、あの美女と同じくらい深いと確信。
 霊前に、キャサリンは誓うのだった。私はあなたを追う。
 私はまたあなたに巡り会うまで、生まれ変わる。何度でも、何度でも…。子ども心に、愛ってこんなに不毛なものかと暗い気持ちになりますた。 


