悪魔の花嫁/ユーカリの木の下で(あしべゆうほ)

591 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/08(木) 21:24:14
デイモスの花嫁では、元女優の母親とその娘の話が後味悪い。
ガジュマルの木が云々…て題名だったと思う。

元女優の母親は、かつて絶世の美貌で一世を風靡していた。
性格は極度に自己中心的で、独占欲が強い。
若くして結婚、授かった娘は、母親の美貌には似ることの地味な娘だった。

まだ若く美しい元女優は、結婚しても性格は直らず、不倫やらヒステリーやらで夫を苦しめ、
やがて夫婦は離婚。娘は元女優に引き取られる。
娘が地味に成長していく中、元女優は事故で顔に傷を負い、体も不自由になってしまう。
娘は元女優の世話に明け暮れる日々。娘盛りを母親に独占され、籠の鳥のような生活を送る。
母親は、器量がよいとは言えない娘に、幼い頃から劣等感を植え付け、
自分の元に縛り付けようとしていたのだ。

そんな地味な娘だが、実は恋人がいた。
娘がされている仕打ちに心を痛めていた恋人は、娘に、
自分と一緒に逃げよう、自由になろう、と駆け落ちを提案。
「お母さんからは逃れられない」
と思っていた娘だが、青年の説得で、自分らしい生き方を見つけようと
やっと前向きに考えることが出来るようになり、駆け落ちすることを決意。

深夜、こっそり荷物をまとめているところを母親に見つかる娘。どもまでも娘を独占しようとする母親。
2人はもみ合いになり、元母親は弾みで頭を打つかなんかで死んでしまう。
しばし呆然とする娘だが、もう後には引き返せない。
母親の死体を屋敷の下に埋め、屋敷を出ようとする。
すると、娘の背後から忍び寄る何かが…

娘との待ち合わせの場所にいる恋人。時間になっても現れない娘を不審に思い、屋敷に電話する。
すると電話口の向こうから娘は言った。
「あたし…お母さんから…逃げられない…」

屋敷では、母親を埋めた場所から巨大なガジュマルの木が聳え立ち、
太い枝で娘の体を縛り付けていた…


595 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/08(木) 22:27:39
『悪魔の花嫁』は傑作ぞろいだったと思う。
原作者の池田悦子さん(?)が上手いストーリーテラーだったんだな。

 

悪魔の花嫁 11 (プリンセスコミックス)
悪魔の花嫁 11
(プリンセスコミックス)