日出処の天子(山岸凉子)
-
774 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 02:44:01
- 中学の時に先生に紹介された日出処の天子って少女漫画も近親相姦があってショックだった。
エロエロはエロエロでももっと健全なエロだったらはしゃぎようがあったんだが、
絵は寺とかに飾ってありそうな感じのだし、みんな暗いし。
なんだかんだいって面白いからテストの平均点は上がったがメインは聖徳太子と蘇我毛人の道ならぬ恋。
聖徳太子こと王子は、幼い頃から類稀なる頭脳と不思議な力を持っていた。
無意識の悪意により超能力で弟に怪我をさせてしまってから、
母親の間人姫(この人もちょっとだけ能力を持っている)に避けられるようになった。
王子は母に焦がれながらも強い憎しみを抱き、女なんて嫌いじゃコノヤローと男色道へ。
超能力を知りながらも、母のように拒絶しない毛人にハァハァするまともな毛人は女好きで、地味顔の阿部姫と肉体関係を持ったり、
敵の一族の女で巫女でもある美人に惚れたりする。
王子は嫉妬の炎を燃やして画策の末、巫女を大王の嫁にする事に成功する。
嫁ぐ前に、毛人と巫女は最初で最後の逢瀬を果たそうとする。王子は邪魔しようとするが失敗。
毛人は暗闇の中で性交に成功するが、相手が巫女ではなく妹にすりかわっている事に気づく。妹は政略のためにしばらく実家から離れたところに預けられた事があり、
その時に何人もの男たちに代わる代わる犯され、冬の川に入って中絶したという悲惨な経験があった。
それから男をひどく嫌悪するようになり、唯一気を許せる兄である毛人にいつしか恋心を抱くようになっていた。
妹のせいで巫女さんは好色な大王のもとに嫁ぎ乱暴に処女を奪われていた。
しかも妹は妊娠してしまった。毛人と関係を持ちたいのと蘇我家の財力が欲しいのとで、
王子は妹と結婚。妹はいつしか妖しい魅力を持つ王子に惹かれていく。
が、「ホモでお前の兄貴に惚れてます女に興味ありません」と言われて大打撃。
「これからお前がどれだけの男と関係を持ってどれだけ子供をもうけようが
かまわんし全部認知してやるが わしとおのれがそういう関係になる事だけはない」
とまでキッパリ言われる。寂しさから妹は自らを貶め男に身を委ねまくるようになる。
-
775 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 02:46:42
- 大王が討たれ、巫女は毛人の嫁になるものの病弱だったのに何度も大王に無理強いされ続けたせいで急逝。
その頃王子は、知的障害のょぅι゛ょが川で溺れているのを見つける。
なんとなくょぅι゛ょを引き取りょぅι゛ょを嫁にする。
毛人はそのょぅι゛ょに間人姫の面影を見て、王子が間人姫からの扱いに
今までどれだけ傷つき、そして間人姫に執着しているかを知り涙する。最後、王子は投げやりになりながら「日出処の天子~」で始まる有名な手紙を書く。
失恋したし人生オワタヽ(^o^)/どうせ暇だし仕事でもすっかなという投げやりなノリで。
横で奇声を発しながらよだれを垂らしているょぅι゛ょにくちづけをする。
幼女の服を脱がせながら「やろうと思えば子だってつくれる」とつぶやく。
「そなたは私の子を産むかもしれぬな」と続け、ょぅι゛ょの体をまさぐる。
ょぅι゛ょはキャッキャッと笑うだけ。
そんで終わり同時収録されてた続編の短編は内容よく覚えてないが、
妹の息子が「俺が兄妹の間の子供なんてヤダヤダ」と悩んだり、
王子とそっくりな外見で超能力を持つ王子の娘が
ショタを誘惑したり殺したりしてた要約:エスパーな王子がマザコンの末ホモになり
殺人犯になるは落ちこんで引き篭るは、
今度は幼女に逃げ偉人になった
-
784 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 10:16:54
- 私もあの漫画、途中までは男が男を好きになってたり、妹が兄に執着してても、
「母親に拒絶された天才児が、自分の能力を受け止めてくれる相手に依存してるだけ」
「性的トラウマのある妹が兄に依存して執着してるだけ」
って感じで、人間関係のドロドロしてる歴史物っぽく読めたんだよね。
それが途中から急に、妹と兄がほんとにやっちゃうし、
王子はホモに開き直るしロリに転向するしでスゲー驚愕した。
だって10巻くらいの漫画で5巻くらいまではまったくエロなんかないんだよ?
なのにいきなりアブノーマルなセクースが立て続けで、
ベルバラから「歴史物漫画っておもしろいな」ってノリで読んでたお子様には後味悪かった。
-
785 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 10:39:17
- そうそう。
最初の巻ではまだ繊細な文学少年の毛人&お転婆少女の刀自古(妹ね)の
罪のない明るいやりとりなんかが出てきたり、
厩戸皇子も明るく笑って馬に乗っていたり(まだ、自らの能力による疎外感が
確実なものになっておらず、普通の少年らしい無邪気さの名残があったんだろう)
結構明るいんだよね。
それが、最後の方のドロドロ展開になると、登場人物全員
顔にハーフシャドウ入りまくりの陰鬱な人たちになっているし…ショックでしたな。
近親相姦のシーンのショックもさることながら、私は厩戸皇子の
官能的精神世界の描写がショックだったよ。
毛人の寝床に魂だけ飛んでいってまぐわったりするんだけど(毛人は夢だと思っている)
その行為の描写がやけにリアルだったり、かと思えば
仏像みたいなのが二つ合体している絵に「毛人、そなたと私は二人でひとつだ」という
モノローグが入ったり。(←個人的に、一番のトラウマ)山岸作品は、本質が陰性のシリアスさを秘めているくせに
最初のうちは無邪気に明るかったりするから余計にへこむよね。
ギャグ顔なんかも出てくるし。
-
786 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 10:43:28
- あれはてっきり聖徳太子と刀自子(毛人の妹)が臑に傷持つ者同士で互いを癒しあい
正常な道を歩みだしてくれると思ってただけにロリコン化がショックだった。あと、相手が巫女だろうが妹だろうが男だろうが顔だけで欲情する毛人が嫌だった。
しかも全員とセックスするし。ミッキーみたいな髪型の成人男子って時点でアレだが
-
787 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 10:48:53
- 日出る処の天子は最終巻の天子の子孫たちの話も救いようのない後味悪さ全開だったなあ。
ウロだけど、天子が死んでからの話で、
幼女の子はほとんどが天子に容姿も才能も似ておらず、天子の子じゃないことは回りも本人もうすうす分かってる。
どうも精神薄弱であることを利用されて他の男の子を産んでいるらしい。
天子もそれを容認していたわけだから幼女への愛情なんかなかったと知れる。
唯一天子に似ている女の子が主人公。でもこの子もちょっとおかしい。
目が見えない弱者を振舞いながら、周りの男を誘惑して仲たがいさせたり、
超能力?で人を殺したり。
その子が残された天子の一家を滅亡に導くことを示唆させておわるような感じなんだよね。
-
789 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 11:18:18
- >>787
その続編の主人公は毛人と妹(刀自古)の子山背王子で
もちろん厩戸と刀自古の子供として生きてて
彼は異母妹(幼女と厩戸皇子の子?)と結婚してて
他の兄弟は刀自古が他の男とヤッて出来た子で
その皇子と同じ顔の女の子が誰の子だか忘れた。
-
793 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/17(金) 13:12:20
- >>789
主人公の山背大兄王→毛人と刀自古の子。(表向きには厩戸と刀自古の子)
その異母妹にして正妻のつきしね皇女(漢字分からん…)→厩戸と幼女の子。厩戸と幼女の子は、つきしねとそのすぐ下の弟だけが美形にして正常。
その下になるにつれ、次第に母親の血が濃くなり、障害が重くなっていく。
ボーッとしながらも反応だけはある二人の皇女、何を見聞きしても
ヘラヘラ笑っているだけの皇子、体だけは大きく成長したが、中身が成長できず
幼児のようにだだをこねまくる皇子…。
そして、厩戸には誰一人似ていない。
だが、この話で初めて出てくる、一番下の皇女…それが、
唯一厩戸に生き写しな馬屋古皇女。因みに、表向き厩戸と刀自古の子供となっている人たちは
皆父親が違う。財(たから)とかいう人がそうで、そんな自分の境遇を知ってて、
「せめて馬屋古を妻に…」と山背に頼み込むあたりから
一族の男たちによる馬屋古争奪戦が始まるんだよね…