グースカ夢見る問題児(森奈津子)

197 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/07/05(水) 23:38:54
「グースカ夢見る問題児」

女子高に通う二年生の松田秀子は学校側に抗議運動を不当に阻止され、抗議として不登校をしていた。
ある日眠っていると夢の中に見知らぬ学校が現れた。
それはただの夢ではなく、不登校の高校生だけが通える夢の中に存在する学校らしい。
レトロなスケ番美少女の美雪や、全国トップレベルの天才だが
つまらないからと不登校になっている光太郎と仲良くなる。
秀子は夢の中の学校生活を楽しく送りながら、影のある美少年ミノルを気にしていた。
ミノルはこの夢を創り出したという謎の少年・白川と仲がいい。ホモ疑惑まであるほど。
みんなの話を聞いたところ、ミノルはいつ眠っても必ず夢のなかにいるらしい。
という事は眠りつづけているという事。では現実の体は?と疑問に思う。

打ち解けてくる秀子とミノル。ミノルは自分は既に死んでいるという。
白川は他人の夢に寄生する能力を持ち、寄生された結果ミノルは体力を消耗して死亡した。
だが学校ではいじめられていたし、親も糞みたいな奴だからこれで良かったと言う。
この夢の中は体力を消耗するから学校にちゃんと行って、もうここに来るなと忠告してくる。
最近白川が現実にこないので秀子は抗議もできない。住所を知るために学校に問い合わせる。
すると白川は10年ぐらい前に卒業した人だという。
不審に思いながら家にいくと、そこには20代後半にはとても見えない白川の姿が。
彼は人の生気を得すぎたために成長が止まり、
年齢にそぐわない容姿のためにまともに働く事も出来ず
今ではほぼヒッキーなフリーター生活をしているらしい。
傷をつけても瞬時に治ってしまう。
夢の中ではきらきらしい白川の鬱々とした悲しげな顔に
ミノルを殺した人なのに秀子は憎み切れない。


198 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/07/05(水) 23:42:54
実はミノルは生きていたらしい。死んだと言ったのは秀子を夢から逃がすための方便だった。
だが実際に10年以上前、白川に寄生された末に死んだ少女がいるという。
彼女は白川と夢の世界に固執し、夢の中にとどまるために自殺したという。
少女→白川→ミノルの三角関係に耐えられなくなったらしい。
結局彼女の夢は彼女の死と共に崩壊してしまったが。

白川はミノルを現実でだけ殺し、夢の世界で永遠の存在にしたいという。
ミノルはそれを拒絶し屋上から飛び降りる。同時に世界が崩壊した。
気づくと秀子は現実に戻っていた。光太郎たちから電話番号を聞いたが思い出せない。
夢の中ではいつも一緒だったが、実際には住んでるところは皆遠く離れている。
大きな距離を感じて絶望的な気分になりながら、唯一わかる白川の家へ。
白川はガス自殺しようとしていた。ミノルがいない今希望はないという。
秀子は白川をぶん殴って止める。家に帰ると光太郎から電話がきた。
賢い光太郎は秀子の電話番号もちゃんと覚えていた。

生きていたミノルからも電話がかかってきた。彼は死にかけて目覚めたら病院だったという。
死んだ少女は最後まで夢にしがみついていたが、ミノルは現実ではなく夢を捨てたから生きていた。
親は家を売ってまでミノルを入院させてくれた。
親に見限られていないとこんな時になって実感したという。
今はまだ白川にはミノルの生還を報告しない。冷静になる時間と、反省が必要だから。

秀子は学校側に勝ち、無事に卒業し短大生に。
そして夢の中のメンバーは再会する。
白川にはまだミノルの事を報せていないまま。
白川は長編小説で名のある文学賞を取り一躍有名となった。
著者近影には30歳以上なのにいまだに20そこそこといった物憂げな顔がある。
歩いていた秀子たちは偶然白川と再会する。
涙を浮かべながらミノルに萌え萌えする白川に皆毒気を抜かれる
とりあえず白川は甘いものが嫌いらしいのでささやかな復讐にケーキを食わせることにした

ラノベなので文体軽いんだけど、その割に話がどんどん重い展開になっていって鬱になった。


199 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/07/05(水) 23:43:57
>最近白川が現実にこないので秀子は抗議もできない。住所を知るために学校に問い合わせる。
現実じゃなくて夢じゃね?

203 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/07/05(水) 23:58:40
>>199
いや、むしろ現実が夢じゃね?

204 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/07/06(木) 00:45:04
>>198
>夢の中ではいつも一緒だったが、実際には住んでるところは皆遠く離れている。
>大きな距離を感じて絶望的な気分に

ネトゲの人間関係みたいだ

 

グースカ夢見る問題児 (レモン文庫)
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