るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-/宗二郎の過去(和月伸宏)
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349 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/12(土) 08:17:39
- るろうに剣心で後味悪いのは宗次郎編
米問屋の親父がよその女と浮気して生まれた宗次郎は、
父亡き後は親子ほど年の離れた兄たちに使用人代わりにこき使われる日々。
幼い身で自分の体ほどある米俵を一人で運ぶよう言われ、
できなければ家の中にすら入れられず、冬の寒い中を米倉ですごす事も珍しくなかった。
兄たちは事あるごとに宗次郎に折檻を加え、宗次郎はいつも傷だらけだった。
だがどんな目にあってもいつも宗次郎は微笑んでいた。
ある夜に米倉の中で宗次郎は何者かの悲鳴を聞く。
駆けつけると、全身包帯まみれの男が警官たちを斬り殺していた。
男は目撃者である宗次郎も殺そうとして、やめた。
「死ぬのがそんなに嬉しいか?」
命の危険が迫ろうという時なのに、何故か宗次郎は笑っていた。
声を出して笑い出す宗次郎に、男は生かす代わりに包帯と食い物を持って来いと言った。米倉に男を匿う宗次郎。男は志々雄と名乗る。
政府に言われ維新のための暗殺を請け負っていたが、
あまりに裏の事情を知りすぎたために維新後に斬られて火をつけられたという。いつものように兄たちにボコボコにされた宗次郎。だが宗次郎は笑顔のままだ。
この家にきた頃は殴られたらよく泣いた。だが泣き声が耳障りだとより怒りを注ぐだけだった。
だから自然と、なにがあっても笑うようになった。
志々雄に刃を向けられた時も自然と笑ってしまったという。
「この家の本当の子じゃないから仕方ないよね」
そう言う宗次郎に志々雄は生まれは関係ないという。
「お前が弱いのが悪いんだ。所詮この世は弱肉強食。強ければ生き弱ければ死ぬ」
志々雄は脇差を宗次郎に渡した。米倉の宿代代わりだという。
要するに家の者を斬ってこればおkという事。
宗次郎は床下に脇差を隠し、どうするべきか思案する。
考えた末に、殴られてもこれだけ痛いのだから斬られたらもっと痛い、
人を斬り殺すなんてだめだ、志々雄に脇差を返そうと思う。
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351 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/12(土) 08:18:56
- その頃兄たちは、買い置きの包帯が大量に消えている事に気づく。
殴られた宗次郎がいつものように使ったかと思ったが、それにしては半端無い量が消えている。
そういえば殺人犯がこの辺りに逃げてきたとの情報があった。
宗次郎が匿ったのだと察し、激昂した兄たちは宗次郎を殴りつける。
「どうせここには殺人犯がいるし、ガキが一人死んだっておかしくない」
兄は刀を取り出し宗次郎を襲う。助けを叫びながら宗次郎は床下に逃げ込む。
刀を手に震えていると、兄が後を追ってきた。宗次郎は絶叫しながら兄を斬り殺し、
他の兄や姉や義母たちをも殺していった。雨の中死体に囲まれて立ち尽くす宗次郎に向かい志々雄は、
「泣いているのか」と聞く。宗次郎は笑顔で振りかえり、いいえと答えた。
笑いながらも確かに涙を流していたのに。主人公の「お前は間違っている」攻撃によって宗次郎は改心するんだが、
戦った後に「お前は間違っている」と言うならともかく、
敵わない相手だからと「間違ってる間違ってる」と戦いの最中に精神攻撃して
相手のトラウマを引きずり出して勝ちを奪うという主人公の戦法が後味悪かった。
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352 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/12(土) 08:42:28
- >>351
こんな神アニメだったるろ剣がこの後のオリジナル展開で
低視聴率による打ち切りになったことが後味悪い。