プラトニックチェーン(渡辺浩弐)
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387 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/13(日) 02:27:35
- プラトニックチェーンっていう、
ファミ痛かなんかの雑誌で連載してる小話の一つが後味悪い。ある所にカップルがいた。そのカップルは女性の方から別れを告げ、終わった。
しかし別れた日を境に、男は「おわらないぞ わかれないぞ おわらないぞ わかれないぞ おわ…」
と女性に付きまとうようになった。
しかし女性は冷静で、何回か被害届けを出し、
ついに裁判所から半径300m以内に近付いてはいけないという禁止命令が出された。
お陰で男は近付いては来ないが、引きこもった男はメールや電話、FAXなどで
「おわらないぞ わかれないぞ おわらないぞ わかれないぞ おわら…」と毎日送ってくるようになった。
番号を変えてもすぐに突き止められ、しまいには外出先のデパートや駅にも電話がくる。
ついには禁止命令を破り、男は女性の目の前に現れた。
「終わらないぞ!別れないぞ!」
男はその日の夜に自殺した。
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388 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/13(日) 02:29:23
- 女性はそれで終わるかと思っていたが、ある日友達と電話していると、
「おわらないぞ わかれないぞ」と聞こえてきた。
またある時は窓の外から、ある時は道を歩いているときにも
「おわらないぞ わかれないぞ」と聞こえてくる。
始め女性は精神的なものによる幻聴かと思っていたが、新たな彼氏とのデート中にも聞こえ、
彼氏にも「今なんか変な声がしなかった?」と言われる。
女性はやっぱり幻聴ではなかったのだ! とある探偵(みたいなもの)に調査を依頼する。
すると原因はカラスだとわかった。
男が生前数千羽のカラスを調教し、自殺する前に街に放ったのだ。
「おわらないぞ わかれないぞ」という言葉を刷り込んで……
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921 名前:1/2 投稿日:2006/08/20(日) 20:48:15
- 上にも出てるプラトニックチェーンの話の一つ。ちょっと違ってるかも。文章下手でスマン。
あるところにAというサラリーマンがいた。
Aはいつも妻に良いように使われて、毎日「ウスノロ」と馬鹿にされていた。
そんなおり、居酒屋である男に出会った。
その男はロボットの研究をしていて、最近人の記憶から特定の人物のデータを抜き出し、
その人物と何から何まで同じロボットを作りだせる技術を開発したのだと言う。
そして男はAにその技術のモニターになってほしいと頼んだ。
男が言うには
「ちゃんと見返りだってある。完成させたロボットはテストが終わったらお前の好きなようにしていい。
例えば……嫌いな奴そっくりに作ってボコボコにぶっ壊すとかな。
あんた横暴な奥さんに困ってるんだろ?」
Aは自分の妻のことを知っている男に驚きつつも、その条件を飲んだ。
その後、男の研究室でデータを抜き出し、一週間後にまた会う約束をして別れた。一週間後、男と再開したAはとある倉庫に連れてこられていた。
倉庫には窓が無く、壁には二十近い数の凶器がぶら下がってていた。
そして倉庫の真ん中には口にガムテープを貼られ、手足を縛られた状態の妻……にそっくりなロボットがいた。
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922 名前:2/2 投稿日:2006/08/20(日) 20:50:12
- 「今は眠っているが、もう少ししたら目覚める。
あと反応も限り無く人間に近づけてあるから紐を解けば抵抗するし、
ガムテープを剥がせば大声をあげるかもしれない。扱いには充分に気をつけろよ。」
そういって男は倉庫から出て扉を閉めた。
その後、Aは近くにあったゴルフクラブを取りロボットの近くに寄った。
「さぁどうやるかな。」と考えていると、ぱっとロボットが目を覚ました。
始めは周りの状況が理解できていなかったが、少しすると縛られていることを理解し、
怯えたような表情をAに向けた。
Aはそれを見ながら優越感に浸り、またここまでリアルに作った男の技術に感動していた。
が、一つ疑問がよぎった。
「いくらなんでもリアルすぎる。」
「よく見ればロボットにはしわどころか皮膚の下の血管まであるじゃないか。
そもそもおかしいことだらけだ。
せっかく作ったロボットを壊させる?分解すれば部品がまた使えるかもしれないじゃないか?
あの男が一人でこんな技術を?そんなのは無理だし、協力者がいるならそいつにモニターしてもらえば良い。
そうか、これは罠だ。
あの男は俺に妻を殺させる気だ。
その為に俺に嘘をつき、妻を誘拐してきた。」
「なんの為にこんなたちの悪い悪戯を仕掛けたのかわからないが、
俺は引っ掛からないぞ。
今助けてやるからな。」
そう言って妻の口からガムテープを剥がす。
「なにやってんのよ!!!!
ぼーっとしてないでさっさと縄もほどきなさいよ!!!!
この……ウスノロ!!!!」
そう妻が怒鳴るのを聞いたAはゆっくりと右足と左足が妻の体を挟むように立つと、
妻の頭に向かってゴルフクラブを思いっきりスイングした。倉庫の外に男の笑い声が響いていた。