からくりアンモラル(森奈津子)

340 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/12/06(水) 10:16:21
森奈津子の「からくりアンモラル」の一番はじめに入ってた話
美しく意地悪な姉と、無邪気で優しい妹の話って聞いてたから百合かと思いきや

主人公は美しく意地悪な姉。
両親にプレゼントとしてもらった本物そっくりの犬型ロボットもいじめまくり、
今では恐れられ近寄ってさえこない。犬型ロボットは優しい妹の方に懐いてしまった。
妹はプレゼントに人型ロボットをもらった。
それはいかにもロボロボしい外見で、表情もない。
育成型で、はじめの頃は赤ん坊のようにはいはいしてたが、
今ではわりと賢くなった。妹がまめに世話をしているからだ。
なんだか気に食わないと思い、また姉は妹をいじめた。

姉にある時初経がきた。戦慄する姉。
これから自分は下卑た男どもに卑猥な目で見られるような
体になっていってしまうのだと思い、涙すら流す。
姉はかつて電車で痴漢に遭遇した事があるのだが、
あんな恐ろしい事が今よりも増えるのだろうかと恐れる。
しかも早速クラスのめざとい男子にばれてからかわれた。
「そういう坊やの皮はもう剥けてるのかしら?」
毅然と言い返すものの、胸中は屈辱感でいっぱいだった。

帰宅すると、妹が人型ロボットと折り紙を折っていた。
まだ初経などきていないだろう妹を憎憎しく思う姉。
妹は人型ロボットを我が子のように扱っている。
だが人型ロボットは、不器用な妹よりもよほど上手く紙を折っている。
子供だと思っているもの、つまり見下しているものに実力を越されているのだ。
それに気付かないなんて馬鹿だわ、と姉は思う。
そしてふと、服も着ずに剥き出しにされた人型ロボットの体を見る。
股間はつるりとしていて、男女どちらの性器もなかった。
成長するにつれて感情も学習するロボット。
それでも自分のような思いを味わう事はないのだと思うと、姉はむかむかした。


341 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/12/06(水) 10:18:23
妹が寝入った隙に、姉は人型ロボットにエロ本を見せまくった。
ロボットはあっという間になにもかもを記憶し、一語一句を暗唱するまでになった。
そして育成ロボットらしい好奇心を出し始め、
実際に女性器を見せてくださいと言い出した。
あくまでも学習の一環として、性欲もなにもないロボットは真摯に願ってくる。
どうせロボットだしいいかと、姉は素直に見せた。
初経がきてから醜く変化していった、と自嘲する姉にロボットは
「そんな事はありません。ここは生命を産む神聖なところでしょう」とキッパリと言った。
「触れてもいいですか」流石に躊躇ったものの、姉は触らせた。
ひんやりとしたロボットの指先にふれられ、はじめての快感を感じる姉。
もっと触れなさいと命令し、姉は一番中ロボットに愛撫され続けた。

そんな夜が何度も続き、それでもロボットは昼間には妹の子供のように扱われている。
愛撫のテクはどんどん高上していっているというのに。
そんな事も知らずにロボットと無邪気に戯れる妹が憎くてしょうがなかった。
ある夜に、妹が寝静まってから、姉はロボットに命令する。
「私にしている事を妹にもしなさい。妹もきっと喜ぶはずよ」
ロボットは素直に承服し、妹の部屋へと入っていった。
やがて聞こえてくる妹の悲鳴。寝室から飛び出してくる両親。
いつもような悪戯のつもりだった、だがそれではすまず、大事になってしまった。
姉は両親から酷く叱られ、そしてロボットは処分された。
どれだけ愛撫が上手かろうと、あのロボットの心はやはり幼児のものだった。
あの子は悪くない、姉はそう思うがもう遅かった。

幼児であると同時に、あのロボットは誰よりも紳氏的だったと姉は思う。
自分の体を撫で回す男や、下卑た好奇心をぶつけてくるクラスの男など足元にも及ばないような。
自尊心をぐちゃぐちゃに傷つけられていた姉に、
「神聖だ」などと言ってくれるのはあのロボットしかないなかった。
姉は後悔し、一生あのロボット以外の者を愛す事はないだろうと号泣した。


342 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/12/06(水) 10:39:26
次の日、姉はアイボとバターを買ってきたのであった。

549 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/12/09(土) 11:53:47
>>340-341
重要なところを省略しすぎ

その後、シャレにならない悪戯をしてしまったと後悔し、
ロボットを殺してしまった事に号泣する姉。
そんな姉のところに妹がやってくる。
妹は姉にディスクを渡した。
ロボットが処分される前にロボットの人格をコピーしたものだった。
無邪気な妹は自分がなにをされようとしていたか理解しておらず、
単純に驚いて悲鳴を上げただけだった。
だからロボットが処分される理由もわからず、ただ嘆いていた。
「でもお姉ちゃんの方がずっと悲しそうだから……」
姉は、自分は無邪気な妹に嫉妬していたのだとはじめて思う。
だが今は、ただその清さを尊敬するしかなかった。
また違う種類の涙を流しながら、姉は誓う。
もう二度と妹をいじめたりはしない。
そして、大人になったら彼とまた出会おうと。

全然後味悪くねーよ


552 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/12/09(土) 12:20:31
重要な部分を省略してまったく違う印象に改変して紹介する>>340-341が後味悪い。

 

からくりアンモラル (ハヤカワ文庫JA)
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