夕焼け(吉野弘)

682 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 10:18:21
道徳の教科書にあった話。
タイトルは確か「夕焼け」

混んでいる電車の中で娘が座席に座っていた。
前に来た老人に優しい娘は席を譲った。
次の駅で礼を言って老人は降りた。
再び娘は座席に座った。

また老人が娘の前に来た。
優しい娘は再び席を譲った。
次の駅で礼を言わず老人は降りた。
娘はまた座席に座った。

三度優しい娘の前に老人が来た。
娘は今度は席を譲らなかった。
ずっと俯いて、老人を見ないようにしていた。

私は次の駅で降りたが、
娘は一体どこまで行けたのだろうか。
美しい夕焼けも見ないで。


684 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 11:46:50
意味わからん

686 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 12:03:09
始めのうちは親切心で席譲ってたけど疲れたんでしょ。
老人の方もガタイの良い兄さんとかでなくお人よしっぽい女の前に立つ辺りが
親切心を利用する気満々なんでないの?という話にも見えてくる。
筆者含め、車両中全員が娘さんばかり乗っていて件の娘の位置が
たまたまつり革を掴み易かったというのでもない限り3回続けてはでき過ぎだろう。

若い癖に老人に席を譲らないとは生意気な、とか思われているんだろなという
正体不明の罪悪感が漂っているようでじわじわ来る話だな。


695 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 14:17:33
>>686
道徳の教科書なんだからそんな実話系みたいに考えなくても
ただいい事は感謝されるためにやるんじゃないよってことがいいたいだけでしょ

696 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 14:32:48
>>682
なんて言うかこの話の作者が一番醜いね。

697 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 14:51:46
それ、ほかの客たちによって毎回、少女のところに席を譲ってほしそうな人を
近付けられるんじゃなかったっけ。
少女を責めるだけでなく、周囲や社会にも疑問?というか、問題を提起していたような。

698 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 14:57:21
>>682
吉野弘って人の詩だよね。結構長い詩だから、たしかまだ続きがある。
詩の内容としては、人より優しい心を持っているが故に、席を譲れば自分が疲れる、
譲らないと自分の良心が咎めるという板挟みの心理状況にある娘の行動や心の動きを描写することで、
優しさについて読んだ人に考えさせる詩だったはず。
優しいからこそ付け込まれやすく、良心の呵責も大きいってのは悲しいよね

699 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 15:26:50
その後、あまりの悲しさに
「こんなに悲しいのなら、愛などいらぬ!」って言ったんだっけ?

702 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 15:38:44
この詩かな?

夕焼け ~吉野弘
 
 いつものことだが
 電車は満員だった。
 そしていつものことだが
 若者と娘が腰をおろし
 としよりが立っていた。
 うつむいていた娘が立って
 としよりに席をゆずった。
 そそくさととしよりが座った。
 礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。
 娘は座った。別のとしよりが娘の前に
 横あいから押されてきた。


703 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 15:40:03
娘はうつむいた。
 しかし
 また立って
 席を
 そのとしよりにゆずった。
 としよりは次の駅で礼を言って降りた。
 娘は座った。
 二度あることはと言うとおり
 別のとしよりが娘の前に
 押し出された。
 かわいそうに
 娘はうつむいて
 そして今度は席を立たなかった。
 次の駅も
 次の駅も

705 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 15:40:34
下唇をキュッとかんで
 身体をこわばらせて――。
 ぼくは電車を降りた。
 固くなってうつむいて
 娘はどこまで行ったろう。
 やさしい心の持ち主は
 いつでもどこでも
 われにもあらず受難者となる。
 なぜって
 やさしい心の持ち主は
 他人のつらさを自分のように
 感じるから。
 やさしい心に責められながら
 娘はどこまでゆけるだろう。
 下唇をかんで
 つらい気持ちで
 美しい夕焼けも見ないで。

716 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 21:03:37
>>702
後味美しいじゃん!
ぐぐったら、昔教科書に載っててとても印象に残ってる詩が
同じ作者だった。感動したので詩集買ってくる。
ありがと~

719 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 21:15:59
>>705
いいじゃん、俺は好きだ。
美しい夕焼け、てのが電車のなかの情景や
娘の辛さを際だたせてる。
きれいな詩だなぁ。

727 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/07(水) 23:53:32
俺はこれ読んだ時
娘一度立ったんだから座らなきゃいいじゃんと思ったな。
今読んだらちょっと違うモヤモヤ感が・・・
なにこの感情。

 

吉野弘詩集 (ハルキ文庫)
吉野弘詩集 (ハルキ文庫)