ししゃもと未亡人

636 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/09(土) 11:27:15
以前テレビで見た単発ドラマの話

ある年配の婦人が、中古住宅に引っ越した。
子供もいない独り暮らしで、浮ついたところがない、静かで慎ましい暮らしぶり。
彼女はたいへん几帳面な性格で、常日頃、家計簿で収支のチェックに余念がなかった。
そんなある日、家計簿を記帳中に、ふと電気の使用明細に疑念を抱く。
家電一式は、全て前の住居から持ってきたものを使用しているのにもかかわらず、旧宅での使用量より多いのだ。
家の中を一通り確認したが、特に電気製品は増えていない。買い換えてもいない。
そこで考えたのが、隣家に電気を盗まれているのではないか?ということ。
実は、引っ越してきた当初から、隣家に棲む夫婦が、それとなくこちらの様子を覗っている気がしてならなったのだ。

早速、婦人は、電力会社から技術者を呼んで、隣家に繋がる配線がないかを調べさせたが、特に不明な点はみつからなかった。
数日後、次の電気の使用明細が届くが、やはり、旧宅の時より使用量が増えている。
再度技術者を呼び、今度は、家の中を配線を調べてみることにした。
家中の家電のコンセントを抜き、照明器具も取り外したのに、電気の計量メーターが回っている。
婦人と技術者は、首をひねったが、ふと配電盤から細い配線が一本伸びているのに気づいた。
不審に思い、その配線を辿ってみたところ、それは床から縁の下に続いているようだ。
仕方なく、床板を取っ払い、その線の繋がる先を確認することにした。
床の下に見つけた細い線は、そのまま地中に続いていて、手で引っ張っても抜けないようだ。
これ以上は手の施しようがなく、建設業者を呼んで、そこを掘り起こしてみることにした。

重機を使い、線の先を掘り進めるうち、古い型の大きな冷蔵庫が地中から出てきた。
どうやら配電盤から伸びる線は、この冷蔵庫に繋がっているようだった。
まだ稼働中らしい冷蔵庫の中が気になり、すかさず扉を開けたところ、中から、女性の死体が、ほぼ綺麗な状態でごろりと出てきた。
警察を呼んで、この件は収拾。

婦人は、その後も住み続けている。
電気の使用明細は、旧宅と同じ量に戻った。

以上です
かなり前に見たドラマなので、途中若干違っているかも…
なんというか、じわっと怖かったです


637 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/09(土) 11:36:54
>>636
乙。面白そうなドラマだな。
何が怖いって女性が一番怖いな…

639 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/09(土) 11:50:55
>>632
どうもドクオの俺には無理にローン組んでまで家建てようとするのがわからない。
ローン地獄に悩まされることもないだろうし、結果的に良かったんじゃないかと思ってしまうので後味悪くない。

641 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/09(土) 11:57:39
>>636
それ見た、怖かったよね。結構前だったけど覚えてる。
それも阿刀田高で原作は「干魚と漏電」ドラマは「ししゃもと未亡人」って題名。

死体はごろりとは出てこなかったと思う。
最初にその婦人がせっせと自分ちの冷蔵庫を掃除してるシーンから始まる。
冷蔵庫の中からカラカラに乾いたししゃもが出てきて、
「ちょっと冷蔵庫に入れて忘れてただけなのにこんなにカラカラになって」って驚く。
で、何年も埋められてた冷蔵庫を開ける瞬間、
「ししゃもは数日であんなになってたけど・・・」って言ってて、
薄く開いた冷蔵庫の中に死体の顔がちらっと映る。
その目が赤黄色く濁ってじっと見てる感じですごい怖かった。

 

ししゃもと未亡人 [VHS]
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青い罠 阿刀田高傑作短編集 ブラックユーモア (集英社文庫)(原作収録)
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