観用少女/ポプリ・ドール(川原由美子)

63 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/20(月) 20:08:47
「観用少女」って漫画の話。
少女漫画だから、苦手な人はスルーしてくれ。

少し未来、とある街の店で「観用少女」と呼ばれる愛玩物が売られている。
これはその名の通り美しい少女の姿をした生き人形で、
法外な値段で取引される代わり、気に入った相手には極上の笑顔を返してくれるというもの。

ある日、店に一人の男とその娘がやってくる。
男は外国から街へと働きに出てきている身だが、ごみごみとした雰囲気に馴染めず、
その街独特のもの、特に空気の匂いを「悪臭」と評して嫌っていた。
だから男は特に観用少女にも興味はなかったのだが、
妻が亡くなってから物言わぬ人形のようになった娘が
自分に良く似た観用少女に珍しく執着したので、それを買い与えることにする。

観葉少女が家に来てから、娘の容態は徐々に良くなっていった。
しかし反面男の周囲の悪臭は日増しに強くなっていき、終いには娘からも臭いを感じるほど。
追い詰められた男は、原因と思わしき現地の使用人を全員解雇。
極端な行動を心配した男の恋人が娘の世話を見る事になるも、一向に悪臭は消えない。


64 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/20(月) 20:09:31
ある日男が帰宅すると、部屋で娘と観用少女、それから恋人が楽しげに遊んでいた。
しかし自分以外の三人しか居ない空間にさえ悪臭が漂っていると気がついた男は、
以前、観用少女を見た恋人が「芳香剤」と称していた事をふと思い出す。
改めて恋人に何のことか問うと、
この観用少女は「香り玉」と呼ばれる品を食べて、極上の芳香を放つタイプだというのだ。
そして香り玉は人間が口にしても無害な事から自分も娘も食べてみたのだ、と。

今まで自分を苦しめた原因を悟った男は、とっさに目の前に居た恋人を突き飛ばす。
その様子を見た娘が壊れたように叫ぶのにも頓着せず、
男は観用少女を引き摺って店へと向かうと、店主へと返品を言い渡した。

逃げるように店を後にしながら男は思い出す。

寂しかったと言って、自分が最も嫌うこの街の男と寝ていた妻の事。
そうして自殺した妻の死体を目の当たりにし、無機質に絶叫していた娘の事を。
先ほど恋人を突き飛ばした時に娘が上げた悲鳴は、あの時とまったく一緒だった。

何時の間にか家の前で座り込んでいた男の元に、恋人がやってくる。
あの子はどうしたのかと聞かれ返品してきたと答えると、
彼女は戸惑った様子で男へと告げた。「ここに居るのは人形の方なのよ――」

一方、店では店主が人形のように眠る娘を抱えながら、
「おとうさんは、正気で迎えに来てくれるのかなぁ」と語りかけているページでEND。

抽象的な話の上にまとめがヘタなんで分かり難いかもしれんが、
どこにも救いが無くて鬱になった。
実の父に取り違えられた娘の今後を考えると、すげぇ後味悪い。


65 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/20(月) 20:16:14
どうせ人形に娘が自分の服着せたりして遊んでたんだろ

66 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/20(月) 20:35:44
確かおそろいの服着せたりしてた。
恋人を突き飛ばした時、人形の方は悲鳴上げたんだけど
娘は黙ってたから、娘を人形と思っちゃったんだな。

67 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/21(火) 00:30:04
ちょっと意味が分かりづらかったんだけど、
その、人形も娘も恋人も食べていた香り玉の極上な匂いが
主人公が嫌いな街の臭い(雰囲気?)だったってこと?

だから、街の臭いのする男と浮気した妻を嫌悪した如く、(だから余計街の臭いが嫌いになった?)
街の臭いのする香り玉を食べて街の臭いを発している恋人を突き飛ばしたり
街の臭いのする人形を返品しようとした、って解釈でおk?


68 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/21(火) 00:40:06
男の妻は自殺じゃなくて男に殺されたんじゃなかったっけ?突き飛ばして。
その現場を見てしまったため娘もおかしくなってた。
だから男が恋人を突き飛ばしたのを見てフラッシュバックしたような。

>>67
描かれ方が曖昧でよくわからないんだけど、男は最後の方はかなりおかしくなってた。
悪臭がするのは妄想。
娘や人形や恋人からもその幻臭がするようになって悩んだ挙句、その原因が香り玉だと思い込んだ。

 

観用少女 2 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
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