すばらしい新世界(ハックスリー)

478 名前:1/2 投稿日:2007/10/28(日) 00:34:46
ハックスリィの「素晴らしき新世界」

人間は人工受精で完全生産され、しかも完全な洗脳階級社会になった未来の話。
いい身分なのに社会に疑問を感じている青年Aが連れの女性と一緒に
昔のまま暮らしている野蛮人保護区を見学に行く。

子供は人工受精で生まれるため、親という言葉が恥ずかしいものとして教育されてきた彼らは
保護区でみた家庭という概念を汚く思う。
更に完璧な衛生管理の行き届いていない保護区(インディアンの村のようなもの)が汚く感じられた。

Aは保護区で青年Bに出会う。
Bは実は保護区に置き去りにされた保護区外の女性の子で
洗脳教育を受けていたBの母からは疎まれ、
村の仲間にはなかなか入れてもらえずに自分の人生に疑問を持っていた。
そこでAと意気投合し、Aは都会にBとBの母を連れて帰る。

都会に帰ってからBは文明というものを知り、
文明に興味を持つ野蛮人ということで
一躍人気者になり、AはBの付き人的立場で人気者になる。


479 名前:2/2 投稿日:2007/10/28(日) 00:37:01
しかし絶対的な階級社会を支えるものに
フリーセックスやドラッグなどBが考えていた以上の堕落があった。

子供を生んだという恥に耐えられないBの母は
ドラッグで現実逃避を繰り返し、やがて死ぬ。
母の死を悲しむBは死の恐怖を洗脳で取り除かれた人には大変おかしなものに見えた。

文明社会にキレたBはAとの大事な約束をすっぽかし、
Bを半ば見せ物のようにしていたAの信用は地に落ちた。

ドラッグや階級を否定したBは都会から離れ一人で静かに暮らそうとする。
しかし都会のマスコミが
「野蛮人が畑仕事をしている!!」
「野蛮人さん、何故文明を否定するのですか!?」など
大挙して押し寄せ、人間に絶望したBは首をくくってしまう。

未来設定などは非常に面白いけど
死人が出たらエクレアがもらえる=死は怖くないとか
下級労働者の給与は合法ドラッグとか
ブラックな内容が盛り沢山で
結末もいい感じに後味悪かった。


483 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/28(日) 09:30:15
>478-479
Bの母親が、「保護区に置き去りにされ」てたんだよね?

484 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/28(日) 13:40:29
そうです。分かりづらくてスミン。

485 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/28(日) 15:03:38
>>478
Brave New Worldってそんなあらすじだったのか。
読もう読もうと思っていて、なんとなく後まわしにしていたけど、
今度読もう。

 

すばらしい新世界 (講談社文庫 は 20-1)
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(講談社文庫)