べしゃり暮らし/上妻家の過去(森田まさのり)
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210 名前:1/3 投稿日:2008/02/07(木) 10:17:10
- 前に読んだ漫画の中の1エピソードが後味悪かった。
学校の爆笑王である主人公は、元芸人の転校生と出会うことでプロの芸人になることを真剣に考え始める。
だが、芸人嫌いの父親は主人公の決意に猛反対をする。10年前、芸人に妻を殺されたからだ。
当時、そば屋を自営する父親はお金の無い若手芸人に無料でそばを振る舞ったりするお笑い好きであった。
人に笑顔を与える芸人が好きでひたむきに応援していたため
芸人からの人望も厚く、店の壁にはサイン色紙がずらりと並んでいた。
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211 名前:2/3 投稿日:2008/02/07(木) 10:20:02
- ある日常連のコンビが、今度出演するTV番組で
このそば屋のネタを取り入れた漫才をやってもよいか、と申し出た。父親は大喜びで承諾した。
放映日、父親は妻と子供、近所の女の子や数人の常連客と共に店内のテレビで番組を観ていた。
コンビの漫才が始まり、ボケ役の口から店の名前が出された。盛り上がる店内。漫才は続く。
「前から言いたかったんだけどあの店のそば不味いよな」
「そんなこと無いだろ」
「だってあの店のオヤジ便所の後に手洗わねえし」
「見たのかよ」
「そば触った後はすぐに手洗うけどな」
「そばどんだけ汚いんだよ」
爆笑するTV内。
こんなのは嘘だ、と近所の女の子が泣き出す。箸を止めて帰る客。静まる店内。
しょうがねえ奴等だ、と父親はTVを見上げて笑った。
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212 名前:3/3 投稿日:2008/02/07(木) 10:23:29
- 程なくして、そば屋には客が来なくなった。
のれんをくぐるのは利益にならない芸人ばかり。
景気が悪いんだ、と父親は彼等を穏便に追い返した。
看板を守るため、妻は働きに出た。昼夜通して妻は働き、父親はそば屋で来ない客を待ち続けた。
TVではあのコンビがまた漫才をやっていた。あの店のそば食わすぞ、がネタとして定着したようだった。
そして、元来体の弱かった妻はパート先で倒れそのまま帰らぬ人となった。
遺影を前に俯く父親。父ちゃんも働けばよかったんだ、と幼い主人公は父親を責めた。
そこへ喪服を着た芸人達が訪ねてくる。
仲間から話を聞いて集まった、あんなに元気そうだったのにと口々に哀悼する芸人達。
無言で俯いていた父親に、TVに出たボケ役は尋ねる
「あの…おかみさんどこか具合悪くされてたんですか?」
お前らのせいだ、お前らが殺したんだ。父親は叫びながら芸人に殴りかかった。
なにがお笑いだ、壁の色紙をなぎ払い、遺影の前にうずくまって父親は泣き続けた。TVに出た芸人に悪意は無かったような描写だっただけにそば屋の不憫さが際立ったよ…。
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213 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/07(木) 10:25:26
- 主人公の心情が理解できんな。
一部始終見ていながら、それでも芸人に憧れるのか。
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214 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/07(木) 10:45:10
- べしゃり暮らしだな
確かに芸人は実際に店をけなしたりする気持ちは無かったみたいだけど
いくらなんでも配慮が足らないよな…
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219 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/07(木) 11:18:03
- べしゃりの件はシナリオがおかしいだけかなと。
普通瞬間的には若い一見さん増えそうだけどな。
あと一般の客は若手芸人のいうことなんか真に受けないと思う。
個人的には本当に不味かったんだろうと思う。
後味悪いな。
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267 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/07(木) 21:15:02
- >>210
木久蔵ラーメンネタとぱっと見同じだが、
あれは店のオーナーであるきくちゃん本人も公認の上で、本人および周囲が言ってるし、
何より木久蔵ラーメンは意外と普通に美味いからな…。
一般人の店をそういう貶めるタイプのネタにするなんて浅はかな芸人、というか、
そんなプロット考えた漫画家と編集者が浅はかだな…。
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268 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/07(木) 21:27:15
- 逆じゃないの?
そういう浅はかな若手芸人に反発を持つ漫画家が書いたって印象を受けた