幸福の丘ニュータウン(細野不二彦)
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130 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 00:20:15
- 細野不二彦の「幸福の丘ニュータウン」という漫画から。
主人公の男Aは、社内恋愛の末に結婚した妻
結婚後すぐに授かった息子、3人で集合住宅に住んでいる。家庭内は円満。
結婚記念日には、妻に高級な香水を贈る愛妻家。
・・・と見せかけて、実際には彼は愛人を持っており
それを妻に感付かれないよう、愛人と同じ香水を贈るような狡賢さを持っている。ある日、妻の留守中に宅配便の男が尋ねてくる。
主人公Aが応対したが、その男は「部屋を間違えた」と去っていく。
しかし、その男の不審な態度が妙に気になるA。ある日、夜道を帰宅中
あの不審な宅配の男が現れ、Aを挑発し逃げていく。
それを見たAは、男が過去に同じ会社の経理で働いていた事に気づく。A「そういえば、妻も経理で働いていた。そういえば最近、妻の様子が変だ・・・」
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131 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 00:20:54
- 妻に対しての、些細な疑惑を拭い切れないAは
会社で社員情報を検索し、宅配男のアパートを訪ねる。
Aを見た宅配男の動揺から、疑惑が確信に変わったAは
妻とどういう関係なのか、と宅配男を問い詰める。が、しかし、宅配男はAの妻との面識は認めたが
それ以上の関係は持っていなかった。
彼女の夫であるAを、単にからかおうとしただけだった。
そして宅配男はAに対し
過去、Aの妻に言い寄ったが振られた事を打ち明ける。「あなたはB型じゃないから、お付き合いは出来ないわ」と断られた事を・・・
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133 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 00:22:07
- 妻の疑惑は無くなり、とりあえず安心したAは
妻と出会ったことを思い出す。
そういえば、自分に声を掛けてきた時も
「Aさんって、血液型なんですか?」だった。しっかり者の妻が、血液型の相性なんか信じているのだろうか?
そんなことは考えにくい、きっと彼女なりの話しのきっかけ作りだったのだろう。
そう、血液型を口実に断ったりアプローチしたり、それだけのことだろう・・・妻の様子がおかしかったのも
近所の仲の良い奥さんの見舞いで、頻繁に病院に行っていたようだから
その疲れが出ていただけだろう・・・妻を疑ってしまった自分を恥じ、もっと妻を大事にしようと思った矢先
しばらく入院中だった部長が亡くなったとの連絡が入る。
結婚の媒酌人でもあった部長の葬儀に、Aは妻と子3人で参列する。
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134 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 00:23:09
- 葬儀の最中、部長の息子を見かけたAは驚愕する。
部長の息子が、Aの息子とそっくりなのだ。
他人の空似?とてもそうは思えない。そういえば、息子は両親とは違い左利きだ。
そして・・・部長も左利き・・・
そして・・・妻は頻繁に病院に行っていた・・・Aは全てを理解した。
部長の血液型は知らない、が、おそらくB型だろう。
彼女は血液型にこだわっていた・・・
愛人と同じ香水を選ぶように、彼女も愛人と同じ血液型を選んだのだ・・・ふと隣の妻を見ると
妻は、静かな美しさに満ちていた。
まるで、そう、喪主のように・・・・ヽ('A`)ノ オシマイ!
( )
ノω|
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136 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 00:37:08
- これは後味が悪いな。妻のした事に比べれば旦那がしてたことなんて
可愛いもんだよ。
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139 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 04:00:39
- でも、DNA鑑定で息子と親子か調べれば
さっくり嫁有責で慰謝料がっぽりとって離婚できるじゃん。
もっと後味悪い実話が2chでも沢山転がってそうだけど。
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140 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 05:55:43
- つーか利き手って遺伝すんの?
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142 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 06:49:20
- しかし全て基本的に主人公の脳内にすぎず
証拠は別にないわけだよな
自分が主人公の立場だったらずっとモヤモヤしそうだ
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148 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 12:53:04
- 細野不二彦の「幸福の丘ニュータウン」から。
主人公は、集合住宅に住む主婦B。
娘は成人し嫁に行っており、夫と二人で生活している。
Bは、どちらかというと地味で目立たないオバさん。
対照的に、夫は社交的で外面が良い。
(近所の奥さんいわく、「女性に手の早いハッテン家」)ある日、Bの家に東京のシティホテルから電話が入る。
ホテルの部屋で倒れ、救急車を呼んだというのだ。
Bは驚き、うろたえる。
「夫は北陸へ出張していたはずなのに・・・」それでも、何かの間違いだろうと気を取り直し
すぐに伝えられた病院へと向かうB。夫の緊急手術が終わるのを待つBの元へ、ホテルの従業員が現れる。
「こんな時に恐縮ですが、ホテル代金の精算ををお願い致します・・・」
(明細には、ダブルルームの宿泊費の他に2人分のレストランでの夕食代も。)夫の連れについて尋ねるが、ホテルの従業員は知らないと言う。
救急車が到着した時には、すでに姿は見えなくなっていたというのだ。
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149 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 12:53:42
- 夫の手術が終わり、医者の説明を聞かされBは驚く。
末期のガン、もって半年だというのだ。今後の事を尋ねる医者に、Bは
「普段は虚勢を張っているが、夫は気の弱い人間だ。
本当のことを知ったら、絶望のあまりガックリといってしまう。
だから、主人には絶対に告知しないで下さい。」
と、お願いする。一方、意識を取り戻した夫は
出張を早めに切り上げた事、都内で打ち合わせをしていた事
そして、その事を家に連絡するのを忘れていた・・・とBに伝える。
自分の考えすぎだったかと、ホッとするB。しかし翌日に話を聞いた娘は、間違いなく女と一緒だったのだと罵る。
(幼い頃から、父の女性関係で母(B)が苦労してきた姿を見てきた娘は
父の事が大嫌いだった。)
それどころか、「いっそ、これをチャンスに父を捨ててしまえ」と提案する。
しかし、「そんな事、出来るわけ無いでしょう」と笑いながら否定するB。
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150 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 12:55:41
- しばらく入院生活が続くうち、夫は自分の病状に疑問を持つようになってくる。
「自分はガンではないのか?」
その苛立ちから、Bに当り散らす毎日が続く。ある日、看病を続けるBの元へ会社の女性が尋ねてくる。
女性の不自然な態度に、夫との間柄を尋ねるBに女性は言う。
会社の人間がガンだと噂している事。
それを聞いて覚悟を決めた事。
倒れた時、一緒にホテルにいたのは自分だった事。
そして、お腹に子供がいる事・・・認知を迫る女性を追い返し、一人泣き崩れたBだったが
それ以降も気丈に看病を続け、何とか自宅療養の許しを貰う。
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151 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 12:56:39
- 久しぶりに自宅に帰れた夫は、Bに優しくなっていた。
一度はガンを覚悟した自分(夫)が、こうして自宅に戻れたのも
妻が自分を支えてくれたからだと気が付いたのだ。今までの女遊び、自分勝手な振る舞い、苛立って当り散らした事
そういった自分を反省し、Bに謝罪する夫。
「これからは、もっと良い夫になるよう努力するよ・・・」Bは思う。
辛い日々だったが信じて耐え続けてきた。
穏やかで満ち足りた日々、それが目の前にある。
残された半年の日々、きっとあなた(夫)は穏やかに人生の幕を閉じる。
自分さえ口をつぐんでさえいれば。でも、それは出来ない。
・・・・この瞬間をずっと待っていたんだから。Bは、照れ笑いを浮かべる夫に向かって言い放つ。
「それは無理よ。」∩, 、∩
(゚∀゚ ) オシマイ!
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プリン(( Y ))プリン
し⌒J
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155 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/08(火) 20:04:20
- こういう話好きだ。スッキリ。