楕円形の故郷(三浦哲郎)

29 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 14:48:11
田舎から出てきた若い男女。(幼なじみなんだけど微妙な関係)
男は工場に勤めるんだけど、親指と人差し指を機械に挟まれてなくしてしまう。
それでもなんとか仕事は続けるのだけど、家賃と食費でいっぱいいいっぱい。
唯一の贅沢は屋台のおでんを2、3串食べること。
おでん屋の親父は「よりによって一番大事な指を」と男に同情したのか、自分の趣味の
盆栽を分けてくれる。寂しさからか大切に盆栽の世話をする男。
やがて現実の世界に疲れ、いっそ盆栽の世界に入ってしまいたいと思う。

一方女は暫くは安アパートに住んでまじめに暮らしていたけど、やがてホステスに。
高級マンションに住んで黒い猫を飼う。
度々訪ねてくる男性を鬱陶しく思う様になったのかパトロンができたからか、
男に黙って引っ越してしまう。

仕事も首になり、女にも捨てられてしまった男。
大家が家賃を回収しに男の部屋に入ると、荷物は残っているのに男の姿はない。
ふと卓袱台の上にある盆栽に目をやると、小さな盆栽の枝に、
小さくなった男が首を吊ってぶらぶらと揺れていた。

上手く纏められなくてごめんなさい。
読んでて凄く鬱々とした気持ちになりました。


30 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 14:56:46
つきあってもいない幼なじみからつきまとわれて引っ越さずにはいられなかったというかわいそうな
女の人のお話しですね。

31 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:07:14
>>30
上京する時にも男は乗り気じゃなかったんだけど、
女に誘われて出てきてて、しかも何となく恋人未満な関係な感じだったのが
男が落ちていくうちに、だんだん気持ちが離れていくような描写だったんだよね。
それで何となく後味悪いな~、って思ったのです。
でも女から見たら、やっぱり「きんもー☆」って感じだったんでしょうね。

32 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:09:44
そこをちゃんと書けよw

33 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:10:45
>29
ああそれ読んだことあるぞ、確か女が引越してからしばらくして
男のもとに刑事がやってくるんだよ。
女がガスストーブの事故で死んじゃったんだ、だから以前仲良くしていたと思われる男に話を聞きにきた。
女の死が引き金になって盆栽にぶら下がる蓑虫になっちゃうんだと思った。

34 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:14:56
SF板のタイトルわからないまとめで見つけた、「楕円形の故郷」三浦哲郎。

35 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:41:04
>>32
そうだねwごめんなさいw
>>33-34
ああ~!そうかもしれない。
じゃあ大家だと思ってたのが刑事なのかも。もう何年も前に読んだので脳内変換してたみたいです。
ごめんなさい。女性も結局亡くなってしまうのですね。
短編集に入ってた記憶があるのですが本をなくしてしまって。
タイトル調べて下さって有り難うございます。もう一回読んでみようと思います。
でも人間の記憶って結構曖昧なんだな~。

38 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/23(月) 15:56:07
>35
つか自分持ってたから読み返した(「日本怪奇小説傑作集3」に入ってる)。
刑事が聞き込みに来た翌日から男は姿を消す。管理人が一度様子見に入るが盆栽には気付かない。
故郷に手紙を書いても行方のわからないまま10日、20日と経つ。
誰も水やりをしないまま枯れかけた盆栽の枝に、ひとつ蓑虫がぶら下がって揺れている。
しかしそれは蓑虫ではなく男なのだった。 って終わり。

 

野 (講談社文芸文庫)

(講談社文芸文庫)
日本怪奇小説傑作集 3 (創元推理文庫)
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(創元推理文庫)