処刑列車(大石圭)
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121 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 22:01:17
- 大石圭の『処刑列車』
ある晩、突然2階立ての急行列車が6名の男女にジャックされる。
犯人たちは自分たちを「彼ら」と呼び、外部に何かを要求するわけでもなく、
心理ゲームのような行為を繰り返しながらただひたすらに乗客を処刑していく。
赤ん坊を人質に取られた母親は飲料水を運ぶため列車と警察たちの間を6往復させられた末に解放される。
同じように恋人を人質に取られた青年は恋人のためには列車に戻らず、恋人は処刑される。
恋人は自分を撃ち殺した犯人よりも、自分を見捨てた青年のことを怨みながら死んでいった。
そして生き残った青年も「青年が戻らなかったので恋人を射殺した。青年が戻るまで乗客を一人ずつ処刑する」
とメディアに流されたため、ある意味、死ぬよりも辛い十字架を背負わされる。
当然この青年はマスコミや野次馬に攻撃されまくり、実家には電話が殺到し、実母にまで「死んでほしい」と願われる。
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122 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 22:02:01
- つづき、老夫婦は自分たちの命と引き換えに娘と孫の解放を犯人たちに要求する。
要求の飲む犯人たち。
だが目の前で夫を撃ち殺された妻は自分が死ぬことを拒否、
一人の命につき一人だけ解放するという約束だったのでけっきょく孫だけが解放される。
列車に乗り合わせた12人の韓国人は日駐韓国大使の命と引き換えに解放される
(この大使は犯人の気まぐれにより殺されなかったが)犯人たちは同じように国会議員1人の命と引き換えに乗客を10人解放すると約束するが、
取引の場で狙撃隊として控えていた機動隊員が「人を撃ってみたい」という欲求を抑えきれず犯人の一人を射殺。
けっきょく解放されるはずだった10人の乗客はその場で射殺される。
この段階になってTVのキャスターとカメラマンが列車に迎え入れられる。
インタビューに答えたのはリーダー格の少年少女の双子だった。
実はこの双子は双子ではなく五つ子だったのだが、出産に耐えられないと判断され5人のうちの3人が堕胎させられた。
「5分の2」、自分たちはただその確率に生かされた。生きられなかった3人は生きている者への復讐を望み、
自分たちはその代行者であると言い、キャスターとカメラマンを射殺した。
その後、双子の両親が現場に到着。説得に当たるも双子は「止めたければ我々を殺せ」と拳銃を手渡すだけ。
両親は少年を撃ち殺した時点で泣き崩れてしまい、少女は殺せなかった。少女は両親を撃ち殺した。
最後に犯人の一味が列車に爆弾を仕掛け、誰か近づいたら爆破するとし、外部との連絡を断つ。
そした車内には「700人いる乗客の5分の3が死んだら残りの5分の2の乗客は解放する」と放送した。
乗客の誰もが自分以外の人間、とりわけ衰弱しつつある子どもや老人の死を願った。終わり。
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125 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 22:46:10
- 後味わるいっていうか、大ケガした小学生が家に帰るのを拒否ったり、
5分の2だから殺人ゲームしたりとか、後味悪いって言うか「ネーヨ」としか思えない。
個人的にはだけどね。