鎌倉ものがたり/第191話「強弓伝説殺人事件」(西岸良平)

279 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/13(日) 17:39:02
西岸良平のまんが『鎌倉ものがたり』の中の「強弓伝説殺人事件」。

主人公は鎌倉に住む推理小説家で、ときどき事件を解決している。
この話の鎌倉では人間と魔物や妖怪が共存しており、
事件の犯人が魔物や祟りだったというオチもしばしば。
三丁目の夕日と同じ可愛い絵で、生首だの殺人事件だの描かれるのでシュールではある。

海上で釣りをしていた男性Aが、矢で射られ殺された。
一番近い陸地でも500mは離れているため、犯人は分からなかった。

数日後にはゴルフ場で男性Bが、
また数日後にはマンションのベランダで男性Cが、同じように矢で射殺される。
やはり目撃者はおらず、隠れて弓を射ることができる場所は500m以上離れていた。
被害者であるA・B・Cの3人には共通点は全くなく、行き詰まる捜査。

警察から依頼を受けた主人公は、
凶器の矢の矢尻についていた家紋が
「鎌倉一の弓の名手・矢羽根権九郎」の紋章であることを突き止める。

矢羽根権九郎は、鎌倉時代に強弓の名手として知られ
500m先の敵兵を射殺したという伝説が残っている。
しかし後年は、家臣の裏切りで領地を追われて悲惨な最期を遂げた。
その3人の家臣の名前がA、B、Cであり、今回の事件の被害者の先祖だった。


280 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/13(日) 17:40:04
主人公が警察で報告していると、そこへ矢羽根という男が自首してくる。
矢羽根権九郎の子孫である彼は、
たまたま家の土蔵の片づけをしているときに、権九郎の強弓と矢を見つけたという。
「その弓矢を手にしたとき、なぜか強い憎しみがわきあがり
 気がついたら3人の人を殺していました。
 被害者は全く知らない人たちなのに、なぜ殺したのか、
 あの時だけなぜあんなに強い弓を引けたのか、自分でも分かりません…」

矢羽根は弓に宿った権九郎の怨念に操られていたんだろう、
しかし、それを裁判で立証するのは無理だろう…と主人公が呟いて終わり。

悪いことをしていないのに数百年前の先祖のせいで殺された3人も気の毒だし
操られて殺しをさせられた矢羽根も、3人も殺しているので相当重罪になるだろう。
そんな重い話なのに、
ラストが主人公と年若い妻のほのぼのシーンだったところも後味が悪かった。


281 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/13(日) 17:45:00
>>279
現実の事件で「誰かが乗り移ってやった」か言われると、責任転嫁ふざけるなと思うが、
漫画の設定で、本当に誰かが乗り移ってやったのがわかってるのに本人が裁かれると
かなり微妙な気分になるな。

282 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/13(日) 17:56:00
>>280
迷惑極まりないご先祖だ。悪霊と変わらん。

283 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/13(日) 20:04:57
>>279
殺された3人の死んだ場所がまた、
なんだかひどく善良そうな感じでいやだ。

288 名前:280 投稿日:2008/07/13(日) 20:38:23
>>283
後出しごめん。
長くなるので省いたけど、この話はさらに後味の悪くなるエピソードもあった。

最初に射殺されたAは、やり手の会社社長だった。
Aだけは矢羽根と面識があって、
矢羽根の会社が不景気で倒産したとき、Aが買い取っている。
矢羽根はAを恨むどころかむしろ感謝していた。
(主人公と警察は、この点が
 「矢羽根権九郎がAに領地を取られたときと似ている」と言っている。そうか?)

B(35歳)には妻と子ども二人がいることや
「商店の若主人でとても評判のいい人物。
父親を早く亡くして店を継いだが、真面目で浮気のひとつもない」
と作中で描かれている。

Cの人柄とかは描かれていなかった。

 

鎌倉ものがたり (18) (アクションコミックス)
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