デカローグ/第2話「ある選択に関する物語」

300 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/17(火) 14:07:52
オムニバス映画「デカローグ」の第二話

医者はここ数日、患者の妻(以下、妻)に待ち伏せされている。
妻の用件は、「夫は助かるのか?」の一点。
初めこそ夫の病状が心配なのだろうと、
「大丈夫、助かりますよ」と元気づけていたが、いささか訝しく思うようになる。
すると、妻がこう切り出した。「建前はもう結構です。本当の事を話して下さい」と。
妻の説明は次の通り。

 ・夫とは別れるつもりだった。愛人(夫の友達)もいるの。
 ・でも、夫が倒れ重体になったとき、やっぱり夫を一番愛していると気付いたの。
 ・だから、愛人とは別れたわ。でも妊娠してるの。間違いない、愛人の子よ。
 ・夫が助かるなら、この子はおろして夫の子を産みたい。でも夫が死ぬなら、この子を産みたい。

「今日が中絶の期限。だから先生、本当の事を言って。夫は助かるの?」
医師は戸惑いつつも、「助かる」と答えた。すると妻は「じゃあ、中絶してくる」。
妻を見送ったものの、医師は突然産婦人科へ走ると、中絶手術に臨む妻を止めた。
「今までの経験からいって、あなたのご主人は絶対に助かりません」
妻は中絶を取りやめた。
その後。
夜勤する医師の元へ、一人の男性患者が現れる。
妙に爽やかな表情の彼は「奇跡だ…」と呟いた。
「自分でも死ぬかと思った。なのに生きている。奇跡だ…」
それから彼は嬉しそうに「その上父親にもなるんです」と笑った。
無言の医師を映してエンド。

後味悪い点
無関係の医師まで不貞の片棒を担がされたっぽい。
本当の父親が身近にいるため、子供が大きくなったらバレそう。
妻がアラフォーぐらい。若くないのに何やってんだか。


301 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/17(火) 14:17:58
>「その上父親にもなるんです」

なんで知ってるんだ?


302 名前:300 :2009/03/17(火) 14:33:22
>>301
ごめん、少し説明が足りなかった。
最後に出てきた男性患者は、恐らく重体だった妻の夫。
普通に歩いていたから、回復後少し経っているはず。
妻が妊娠を告げる時間はあったと思う。
で、妻が浮気相手の子だと言うわけもなく、
というか言ってないからこそ「父親にもなるんです」となる。
本人的には、九死に一生を得た上に子宝にも恵まれて超幸せ☆ってところでしょう。

316 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/17(火) 23:22:56
>>300
多分、だけど、妊娠を伝える事により患者の夫の生存率を少しでも挙げようとしたんじゃない?
医師は患者の生命を、妻は不貞の事実の隠匿と夫のものではないとはいえ子供を、
夫は命と自身との間ではないという事実を知らないまま自分とのと思っている子供を、
それぞれ手に入れたって事なんじゃね?そう考えると更に後味悪くならね?

325 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/18(水) 07:52:41
>>300
医師は不倫云々はさて置き子供を助けたがってるようにも読めるが・・・
夫は助かると思っていたがそう告げると堕ろされるので嘘ついた、と。

最後の沈黙はてめーらおめでてーなってんじゃなく
それでも子供も助かったんだ、無邪気な夫を見ると苦しいが彼はとりあえずは幸せだ、
自分に裁く権利はないものの妻も罪の意識にずっと苛まれるだろう
これでいいんだよねという風に思える。

>>316
夫は回復後に知ったんでしょ。


326 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/18(水) 09:03:33
>>300
「奇跡だ…」ってあたりからして、普通なら助かるはずがないけど
まかり間違って(?)どうしたことか助かっちゃったんだと思った。

医師は、助かるはずがないと思ってたけど最初は気休めに「助かる」と言ってて、
中絶うんぬんを聞いた後も今までの自分の言ってた事の手前いったんは同じ言葉を繰り返したが
「じゃあ中絶」と妻が決心してる様子を見てたまりかねて本当のことを白状したんじゃないかと。
で、夫が奇跡的に助かって、本来なら医師としてすごく喜ばしいことなのに
妻のお腹の子の一件があるために素直におめでとうと言えず、反応に困って黙り込んでる、と。


328 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/18(水) 09:56:27
デカローグはモーゼ十戒についての映画だから、
いまの日本人的な見方してもわからんと思うよ。

 

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