鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST／第4話「錬金術師の苦悩」

274 名前：1/2　：2009/06/18(木) 13:06:07

今やってるアニメ「鋼の錬金術師」の４話が後味悪かった。

物質を分解・再構築して物を作る錬金術が実在する世界。
文化レベルはSLが走ってるくらいだから産業革命あたりかな。
舞台となる国には国家錬金術師という国お抱えの錬金術師の制度がある。
錬金術師が１人いれば、壊れた銃も大砲も一瞬で元通り。むしろ無限生産可能。
戦い慣れた術者なら一騎当千の働きをするから。
もちろん一般人や一般の錬金術師からは「国家権力の犬」と冷たい目を向けられたり、
国家錬金術師ばかり狙う連続殺人事件も起こっている。
主人公もその国家錬金術師の１人。

主人公と弟は、生体練成（合成獣とか作る）を研究している錬金術師の男を紹介される。
この男は２年前に人語を解する合成獣を作り、それが認められて国家錬金術師になった。
しかし成功例はそれのみ、しかもすぐ死んでしまったそうだ。
訪ねていった主人公と弟に快く研究資料を見せてくれる男。
そこには娘（５歳くらい）とペットの大きな犬がいて、主人公たちは一緒に遊んであげる。
母親は２年前に逃げてしまったらしいが、娘は明るく元気だった。
父親（＝男）が大好きだと笑う娘。
逆に男は悩んでいた。もうすぐ国家錬金術師の査定があるのに、成果が上がっていないのだ。
査定を通らないと国家錬金術師の資格を剥奪され、また極貧生活に逆戻りだった。
翌日、主人公たちはまた男の家を訪ね、資料を読み娘と犬と遊んだ。
その夜、男が「明日はお父さんと遊ぼう」と娘に微笑みかけ、娘は満面の笑顔で大喜びしていた。

275 名前：2/2　：2009/06/18(木) 13:07:11

３日目、再三主人公たちが訪ねていくと、屋敷が妙に静かだった。扉は開いていた。
首をかしげながら研究室まで行くと、男が１匹の合成獣をなでていた。
「２年ぶりにやっと成功したよ。人語を解する合成獣が」
確かに合成獣はしゃべった。男の指示に従い、主人公の名前を呼んだ。
感動する主人公だったが、合成獣が主人公を「お兄ちゃん」と呼んだことで気づいた。
男は、娘と、愛犬を合成したのだった。
２年前、査定を通ったあの合成獣は、妻を使っていた。
激高する主人公は男をボコボコに殴る。男は「これで資格を維持できる」とヘラヘラしていた。
その態度にさらに激高して男を殴る主人公。弟に「これ以上やったら死ぬ」と止められるまで殴り続けた。
倒れた父親に、合成獣が近寄り「お父さん、痛い？」と繰り返す。
主人公と弟はうな垂れた。
この世界、合成はできるが分離はできない。娘を元に戻してあげることはできないのだ。

男が娘を合成材料に使ったことは上に報告され、問題となった。
夜、男は合成獣と寄り添いながら「なんで理解されないんだろうね」と呟く。
（逆ギレじゃなくて、やけっぱちになって暴走した後の賢者タイムみたいな感じ）
そこに国家錬金術師ばかりを狙う連続殺人鬼が現れた。
父親を殺し、「お父さん大丈夫？」と寄り添う合成獣を見て事情を悟り、
「元に戻せないならせめて安らかな死を」と合成獣も殺して去っていった。

276 名前：本当にあった怖い名無し　：2009/06/18(木) 13:20:00

アニメの視覚的聴覚的な心理描写や情景描写が伝わりにくいかもしれないから、追記。

男は娘を合成したくてうずうずしてたんじゃなくて、できることならやりたくなさそうだった。
娘を愛している描写もあった。
合成したあと男がヘラヘラしていたのは、やっちまった後のやけっぱちタイムみたいな感じ。
殴られてもまったく抵抗してなかった。

合成獣になった娘は嫌がる様子はなく、ただ静かに男に懐いていた。
「父親のためなら平気」だったのかどうかはわからない。

娘は父親のために合成されたのに、父親は認めてもらえなかった上に、
目の前でフルボッコにされるわ、殺されるわ、挙句自分も殺されるわで悲惨だ…