ホーム » 小説 » 小説/た行 » 探検隊帰る(フィリップ・K・ディック)

9 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 13:30:42
フィリップKディック「探検隊帰る」

アメリカのとある街の郊外の空き地に、宇宙船が不時着した。
しばらくして、中からクルーが現れる。クルー達は顔を見合わせて喜んだ。
「やった!やっと地球に帰ってきたぞ!!」
彼らは1年前に火星探索のため打ち上げられた宇宙飛行士達だった。
しかし、火星につくなり機械トラブルが起きてしまい、今まで、帰ってこれなくなっていたのだ。
1年ぶりの地球に感慨にひたるクルー達。嬉しさで胸を一杯にし早速街に向かっていく。
街に入り、まず最初に会ったのは子供達だった。
しかし、子供達は彼らを見るなり大慌てで逃げて行く。怪訝に思いながらも、
「きっと1年間も身なりを整えてないから恐ろしく見えたんだ」ということで自分を納得させるクルー達。
しかし、そのまま街を進んでいくと、街の人々は子供達と同じように彼らを見た瞬間悲鳴を上げて逃げていく。
さすがに不安になってくるクルー達。そして、しばらくして、警察と軍隊が彼らを取り囲んだ。
慌ててクルーの隊長が「自分達は1年前に火星に打ち上げられた宇宙飛行士だ」と説明するが、
警察官はそんな彼らに言った。
「お前らはとっくの昔に死んでいるんだ」
そして、彼らに火炎放射気の炎が浴びせられた。


10 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 13:31:34
全てが終わった後、黒こげの死体の周りには野次馬ができ、子供達が囃子立てている。
「やったーエイリアンをやっつけたぞー!」
しかし、死体の数が合わない。一人逃げ出したらしい。
警官は同僚に愚痴をこぼす。
「まるで本物の人間を殺しているみたいだ……」
宇宙船が火星についてすぐ機械トラブルがおき、クルーはそのまま全員死亡した。
死体はすぐに回収され、全員本人達であると断定された。
しかし、数ヵ月前から幾度となくこの街にクルーそっくりの男達を載せた宇宙船が不時着し、
その度に警察と軍隊は彼らを抹殺してきた。
おそらく火星に着いた時にクルー達は何かと接触し、何かが身に起きたのだろう。
その「何か」が何故クルーの複製を作って、その度に地球へ送り込んでくるのか。それは誰にも分からない。
その後、警官が逃げた一人を捜していると、隠れていた彼を見つけた。
彼は恐怖におののいた顔で警官を見つめている。警官は彼に向け拳銃を発射した。
死体をみつめ、警官は後味の悪さにうなだれる。

11 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 13:33:09
数週間後、
街の郊外の空き地に、宇宙船が不時着した。
しばらくして、中からクルーが現れる。クルー達は顔を見合わせて喜んだ。
「やった!やっと地球に帰ってきたぞ!!」

12 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 16:13:04

無限ループってこわくね?

13 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 16:18:52
つーかディックはこんなんばっかじゃね?

15 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 17:12:30
地球に帰ってこられたと喜ぶ死者が
何度も何度も殺しても殺しても戻ってくるのか

しかも本人達の心は当時のクルーと同じままに

欝だ


16 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 17:17:17
これ地球側のほうが記憶が蓄積される分可哀想だな
何十年何百年と地球側の世代が代わっても帰還し続けるとか
想像してみたら気が狂いそうだ

17 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 17:23:28
>>9
これ、一度位は殺さずに捕獲してそいつらを調べるとかした後に、
殺すしかないという選択をとってるの?
もしかしたら、殺さずにどっかに保護しておいたらもう送り込まれてこないんじゃないの?

22 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 20:00:31
>>17
それは俺も気になった。
殺すから送られてくるだけで、閉じ込めておけばもう送って
こないかもしれない。

いろんな選択肢を試した結果ならしょうがないけどな。


23 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 20:38:06
>>22
労働力
各種被験体

無限なら無限で使い道はある


24 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/08(日) 21:07:35
>>23
ディックのことだから十中八九、人類に対して何らかの害はあると思う
精神面の侵略か、遺伝子レベルの侵略かわかんないけど

 

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