アトラク=ナクア

136 名前:アトラクナクア1/6 :2009/11/13(金) 21:33:04
「アトラクナクア」。後日談小説を含めると後味悪い。
エロゲなんで嫌な人はスルーしてね。

ゲーム自体は、サウンドノベル系のハシリで昔のゲーム。
音楽とかストーリーがわりと評判良い。
「身の程を知るのね、豚」という台詞が人気。

内容は蜘蛛の化け物、初音の愛憎物語。
だけど全部説明すると長くなるんである程度割愛(それでも長いかも)。
仇敵との戦いの中で傷を負った初音は、傷をいやすためある学校へと
「巣」を張った。傷を癒す力の源となるのは若い男女の精だ。

かくして初音はその学校の生徒に成り済まし、事あるごとに
気に入った学生を獲物に定め、心の隙間をドーンして喰ってしまう(性的に)。
喰われた人間は贄(にえ)と呼ばれる生ける屍となり、淡い恋も、肉親の絆も
ふみにじられて初音の操り人形にしておもちゃとなって弄ばれる。

初音の正体は誰も知らないが、彼女が気まぐれで救った少女かなこだけは
初音が化け物だと知った上で、無邪気に彼女を慕っていた。

かなこは実家が裕福であることや、気が弱いことから不良に目をつけられており
集団で襲われレイプされたあげくにそのハメ撮り映像をネタに脅され、
金を持ってこさせられたりさらなる性行為を要求されていた。
初音に初めて会った日も、かなこは不良どもに犯されていたのだった。

かなこは不良たちを殺してやりたい程憎んでいたが、何の力も持たない
かなこはろくな抵抗もできない。そんな自分自身の弱さをかなこは何よりも
嫌悪していた。そこに現れたのが初音だったのだ。


137 名前:アトラクナクア2/6 :2009/11/13(金) 21:34:16
初音は圧倒的な力で不良たちを皆殺しにする。その理由は別に義憤でも
かなこのためでもない。不良たちが醜くて気に入らなかったからだ。

最初こそ初音を恐怖したかなこだったが、自分を地獄から救った
初音の強さに、そして美しさにどんどん惹かれていく。

かなこは孤独だった。母はなく、厳格な父はただ厳しいだけで普段は
かなこの事など気にもかけてくれない。
学校でも不良との一件が誰からともなく囁かれて、遠巻きにされていた。
どこにも居場所のないかなこは、初音の側でだけささやかな幸せを感じていた。
たとえ初音が人の血肉を喰らい、その心を弄ぶ化け物であっても。

ある時初音は、かなこの前にかつての不良を差し出した。
実は初音はあの時、一人を瀕死のまま生かしておいたのだ。
このままでもいずれは死ぬがここで、自らの手でとどめを、制裁を加えては
どうだと初音はもちかける。かなこは迷った。
確かに殺してやりたいと思ったが、もはや全てを失った相手から命まで奪うのか。
それとも心のおもむくまま奴を殺すのか、と。(ゲームでは選べます)

いずれにせよ、初音を愛するかなこが考えるのは初音の事だけだった。
不良を殺せば罪の意識におののきながらも、初音が誉めてくれた事に喜び
(初音はかなこが自分と同じ所まで堕ちてきたのが嬉しい)
殺せなくても、初音に勇気のない娘だと呆れられるのを恐れるほどだ。

何があっても一心に、無邪気に自分を「姉様」と慕うかなこの姿に、
初音の中でも何かが変わりはじめていた。
いつしか初音もまた、かなこを特別だと認識していたのだ。


138 名前:アトラクナクア3/6 :2009/11/13(金) 21:36:41
かなこはいつでも初音のそばにいたくて夜でも出歩いていた。
その事にかなこの父親が遂に口を出す。
監視をつけて見張っていたが、毎日ふらふら何をやってるんだ。
自分に恥をかかせるような事はするな、と叱責する父親についに
かなこは爆発する。ずっと無関心だったくせに今さらなんだ、と。

監視なんかをつけるくらい自分が心配なら最初からもっと気を配って
くれたら良かった。そうしたら自分はあんな目にあわずに済んだのに!と。

父親はかなこが不良に襲われた事を知らず、意味を分かっていないが
いつのまにか娘との間に埋めようもない溝が広がっていたことに
今さらながらに気付いて暗澹とした気持ちになったのだった。

かなこは願う。もう家にも、人間の世界にも戻りたくない。
初音の贄になりたい。そうしたら初音のことだけ考えていられる、と。
だが、贄にしてほしいと頼んでも初音はかなこを贄にはしてくれなかった。
一度贄にしてしまえばもう二度と元のかなこには戻らないからだ。

そうこうするうちに初音と敵との最後の戦いが始まってしまう。
初音は強いが、敵はもっと強かった。

初音はかなこの目の前で倒され、犯され、敵の爪で串刺しにされる。
だが初音の最後の攻撃と奇跡的な偶然が重なり、からくも敵を倒すことが
できたのだった。だが、もはや初音は虫の息だ。


139 名前:アトラクナクア4/6 :2009/11/13(金) 21:37:45
かなこは、初音が死んでしまうなら自分も後を追うと言い張るが、
初音は自分の子供をあげる(敵に犯されて精を受けた卵がある)、
そしてかなこの事も蜘蛛にしてあげるから、子供を自分だと思って
今度こそ永遠を試してみればいい、と諭す。

かなこは初音から子供を受け取り、自らの胎内で育てることを決めた。
ゲームのラスト、かなこは腹の子に「初音」と語りかける。

早くでておいで。外には楽しいものがいっぱいだよ。
今度こそ幸せになろう。一緒にお買い物したり、美味しいお茶を飲みに行ったり
しようね……。
幸せな未来を想像しながらかなこは蜘蛛の糸の繭の中でまどろんでいた。
ゲームはここで完。

この時点で欝ENDと感じる人もいるかもだけど
一応これはある意味ハッピーエンドだと思う。
こっから後日談スタート

蜘蛛と化し、蜘蛛の子を生んだかなこは当然ながら普通の人間ではなくなっていた。
精神的に半分イッてしまい、そして老いない体になっていた。
そのためすぐ近所の噂になってしまい、同じ場所には長くいられなかった。

娘の初音にとって、大切な母親とはいえ、まともな話もできず相談も
できないかなこはやや困った存在であった。
学校から三者面談の通知がきても、嘘をついてその場をしのがざるを得ない。


140 名前:アトラクナクア5/6 :2009/11/13(金) 21:41:11
当然かなこは職にはつけないので、母娘の生活の面倒は祖父(かなこの父親)が
見ていた。昔は一癖あったらしい祖父も今は糸が切れたようになっており
半ば人生に疲れた様子を見せていた。初音には諦めたように優しくしてくれるが、
けして仲は良好という訳ではなく、おかしくなった娘を間に挟んで
ぎくしゃくとしていた。祖父にとって初音は誰の子なのか分からない存在なのだ。

悩みを抱えながらも懸命に、それなりに穏やかな日常を送っていた初音だが
とある事からついに初音が蜘蛛への変化を遂げる事でそれは終わりを告げる。

かなこは初めて蜘蛛へと変わった初音を見ると、「姉様」と呼び
彼女へ迫りキスをした。その表情はいつもの母親のものとは違っていた。
恐ろしくなってその場から逃げ出す初音。

それからしばらくして家に戻ったときにはかなこは元に戻っていたが、
初音はどうしても気になって、尋ねた。
「わたしは何なの?」「初音じゃない」
「じゃあ姉様って誰?」「あなたの事よ」
嬉しそうなかなこの笑顔に、もうここにはいられない。そう初音は強く思った。
そして翌日、初音は祖父に電話して家を出たいと頼みこんだ。

何も分からず楽しそうなかなこ。
初音は考える。一度母の実家に戻り、母を置いて、自分だけどこか遠くに行こう。
誰も自分の事を知らない場所に。そして人の中に埋もれてしまいたい、と。


141 名前:アトラクナクア6/6 :2009/11/13(金) 21:42:08
すると突然、かなこは初音を招きよせた。何かと思えば彼女は初音に
手編みのセーターを渡してきた。かなこは編み物が好きで、昔から
何かしら作っては初音にそれを与えるのだ。

やっぱり初音には白が似合う。かなこはそう言って無邪気に笑う。
その笑顔に初音は胸がつまる思いがした。
「ありがとう……お母さん。…ごめんね、ごめんね……」
「どうしたの初音……、服が濡れちゃうわ。どうしたの……?」

とここで終わり。

悲惨な目にあってたかなこは初音との愛で幸せになったのかと思えば
結局精神崩壊してて(ある意味幸せなのかもだけど)
楽しみにしてたショッピングやお茶会なんか到底できないし、娘の方の
初音からは母親として愛されてはいるけど同時に疎まれてて最後は見捨てられるし。

かなこの父親も、かなこに言われて後悔したけどもう遅くて
ぶっ壊れた娘をただ見守るだけの余生だし。おまけに今はいいけど
父親死んだら不老のかなこ(頭お花畑で生活能力0)はホントに一人だし。

初音も、元の初音とは全然違う別人なのに、かなこのエゴ
(姉様とずっと一緒にいたい)に苦しめられてるし。

ゲームのEDでかなこが夢見た幸せな未来なんてのはどこにもなかった
ていうラストが何だか後味悪かった。


690 名前:1/9 :2009/12/03(木) 21:45:40
エロゲ「アトラクナクア」“贄の話”。
本編で6レスにも渡っちゃったんで割愛しまくったけど、後味の悪さなら
こっちのが上なのでまとめて投下。更に長くてごめんなさい。
あと微妙に勘違いとか間違ってるとこあったらすんません。

本編大筋のあらすじは>>136-141参照の事。

長年の宿敵との戦いで傷つき、人里に下りてきた蜘蛛の化け物、初音。
初音は人に化けて学校に潜伏し、傷や力を回復するための“贄”を探していた。
“贄”とは初音が(性的に)喰って、その精気を奪うための存在だ。
喰ったあとは初音の思うがままの生きた人形になるのが運命。

■サチホの章
まず初音が贄候補に定めたのは人に化けた自分と同じクラスの少女、
沙千保(サチホ)だった。彼女は清楚で優しく美しかったが、生まれつき体が弱かった。
沙千保の幼馴染の鷹弘(タカヒロ)は、それを心配して何かと彼女の世話を焼いている。

鷹弘にひそかに恋している沙千保は、それを嬉しく思うと同時に
自分はいつも彼に迷惑をかけている、と己の体の弱さを気にしていた。

部活の帰り、鷹弘はいつも沙千保を自転車に乗せて家まで送ってくれる。
二人だけ、夕暮れの中の帰り道を沙千保はかけがえないものだと感じていた。
大きくなるにつれ昔と同じように振舞う事はできなくて、鷹弘との間に
どこか距離を感じたりしていたからだ。

剣道部では主将をつとめ、人望もある鷹弘は女の子にも人気があり
彼と同じ部活の少女も鷹弘に恋していた。
その少女は鷹弘が何かと気にかける沙千保に辛くあたる。


691 名前:2/9 :2009/12/03(木) 21:48:23
体の事であてこすりを言われても、全て事実なので強く言い返せない沙千保。
健康で強い少女は鷹弘と対等に会話ができ、何より彼とずっと一緒だった。
沙千保はその事で少女に強く嫉妬し、そしてそんな自分を醜く思う。

初音はそれらを眺めながら、沙千保を手に入れるために少女を利用する事を思い立つ。
少女を襲い、鷹弘への恋心を利用して術をかけると彼女を自分の操り人形へと変えた。

人気のない体育倉庫に鷹弘を呼び出し、少女を彼へと迫らせる。
半裸の少女に尋常ではない力で押し倒される鷹弘。少女と絡み合っている所を
(もちろん鷹弘は抵抗してる)教師に見つかり、鷹弘は不順異性交遊で処罰され
謹慎を命じられた。それを知ってショックを受ける沙千保。

鷹弘の妹はあの兄が沙千保を裏切るような真似をするはずない、と
純粋に信じきっているが、沙千保はまっすぐに彼を信じることができない。
妹は、沙千保が信じてあげなきゃ鷹弘が可哀想だと言って沙千保を責めた。
信じたい気持ちと鷹弘を責める気持ちが相まって沙千保の心は揺れた。

そこにあの少女が、鷹弘との性行為を誇るような事を言って(本当は未遂)
沙千保に更に追い討ちをかける。沙千保は動揺のあまり、衝動的に少女を
階段の上から突き飛ばしてしまった。

とんでもない事をしてしまった……と我に返った沙千保は恐ろしさに失神寸前だ。
初音は限界まで追い詰められた沙千保の心の隙を利用して術をかけた。

これでもう、あなたはここにはいられない。居場所はわたしの所しかない。
夜になり、沙千保は初音に誘われるがまま彼女の巣へと誘い込まれていった。


692 名前:3/9 :2009/12/03(木) 21:50:49
初音の贄にされた沙千保は自我を失い、与えられる快楽をむさぼるだけの
人形となった。もはや彼女も人ではなく、仮初の命をつなぐため誰かれ構わず
男を襲い、その精をしぼりとる魔性のものと化したのだった。
そして人でなくなった「沙千保」の存在は誰からも忘れられた。

謹慎を解かれて学校に復帰した鷹弘は、いつも通り部活に出てそのまま
帰ろうとするが、坂道でふと違和感を感じた。自分はこんなに簡単に坂を登れたっけ?と。
前は誰か後ろに乗せていた気がする、それはすごく大事なことだった気がする、と
思うものの何も思いだせない。そのため、鷹弘はそんなはずはない、
いつも一人で帰っていたじゃないか、と自分に言い聞かせ、帰路を急いだ。

■ツグミの章
その鷹弘には妹がいる。名前はつぐみだ。いつも明るい彼女だが、水泳部の
顧問でもある女好きの変態教師に狙われており、それがすごく悩みの種だった。
兄の鷹弘は目の届く範囲でかばってくれるが、それが原因で変態から目をつけられ
しごかれているのが可哀想で自分のせいだと思うと更に落ち込んでしまう。

鷹弘は万が一のために、これを持ってろと家に伝わる守り刀をつぐみに渡すが
つぐみは「ちょwwwそんなん持ってる女子高生とか普通じゃないしwww」と
笑って返してしまう。さすがの変態教師も他人の眼のある学校で何かしようとは
考えないであろうからと思っていたのだ。

初音はつぐみを贄候補にと定めていたが、それが故につぐみを狙う変態教師を嫌悪していた。
教師はかなこにもちょっかいを出し、自分にもその手を伸ばしてきたのだ。
「身の程を知るのね、豚」とその場で教師を叩きのめす初音。
それで教師は懲りるはずだったのだ。

だが、初音の敵が変態教師に初音の力を感じ、彼に力を与えていた。
初音を傷つけるためだ。だが、教師の欲望はつぐみへと向かう。


693 名前:4/9 :2009/12/03(木) 21:52:44
夜の学校でつぐみを襲う教師。人外の力を与えられた教師の力は異常に強く
つぐみは逃げられなかった。その場で貞操は奪われなかったものの、
無理やりイチモツをしゃぶらされてつぐみは気が遠くなりかける。
明滅する意識の中でつぐみはひたすら後悔した。

兄のいうとおりに刀を持ってたらこんな事にならなかった。ごめんね、言う事を
きかなくてごめんね、今度からはお兄ちゃんの言うとおりにする…。
つぐみは遂に覚悟を決めた。教師のイチモツを噛み切ったのだ。
のたうちまわる教師を前に逃げ出しながらも、つぐみはどうしたらいいのか
分からなかった。

そこに初音が現れる。自分のところに来れば、全ては解決するとつぐみに伝える初音。
だが、つぐみは初音の誘いを振り切り、家へと戻った。

鷹弘はつぐみから事情を聞いて仰天した。警察が来ると思うけど気を強く持て、
兄ちゃんがきっと何とかしてやると励ます。つぐみは身も心もぼろぼろだ。

追い詰められたつぐみは混乱していた。変態教師の事では兄に沢山迷惑をかけた。
今、また面倒に巻き込む事はできない、とつぐみは思い込む。
初音の術にかかっているつぐみは、まんまと初音の巣へと意識を誘導される。
怯えながらもつぐみは今度こそはと守り刀を持ち、巣がある学校へと向かった。

つぐみを迎えた初音は優しさを装いながら、一番良い解決方法はつぐみが
消えることだと諭す。そう言ってつぐみを喰おうとする初音。
だがつぐみは嫌がって手にした守り刀をふるった。油断しまくっていた初音は
少しだが傷を負う。その傷に初音は、たかが人間がわたしに…!と激怒した。

つぐみを痛め付けて無理やり贄にしても、その怒りはまだ収まらない。
そして初音は残酷な形でつぐみに罰を与えたのであった。


694 名前:5/9 :2009/12/03(木) 21:54:18
贄となったつぐみは、沙千保のように男の精を奪って命の糧を得るのではなく、
人を殺してでしか糧を得ることができなくなってしまったのだ。

友達にも兄にもその存在を忘れられ、泣きながら学校をさまようつぐみ。
生きるためには誰かを殺さなくてはならない。ただ苦しく辛いだけの
仮初の生は初音が生き続ける限り永遠に続くのだ。
つぐみはただひたすら、絶望にむせび泣いた。

(この時点で欝になってこの後の鷹弘を贄にする展開を見てないんだけど
攻略サイト見たりその他で得た情報によるとこれも後味悪い↓)

■タカヒロの章
鷹弘は、つぐみの事も沙千保の事も忘れていた。だが、ふいに自分には
妹がいた気がする。自分には誰か大切な人がいた気がする。
と思い出しかけては思い出せず、苦しんでいた。

時を同じくして学校の怪談になっている話を聞く鷹弘。
男子トイレに現れ、狂ったように笑いながら男を誘惑し、死ぬまで精を
搾り取ろうとする女の幽霊。そしてプールや下駄箱など色々な所に泣きながら
現れては見たものに死を与える少女。それを聞くと鷹弘の心は締め付けられるように痛んだ。

結果から言うと鷹弘はつぐみや沙千保を思い出す。
それが故に彼は初音を許すことができず、彼女を殺すため初音の巣へと向かう。
そして初音相手に勇敢に戦うものの返り討ちにあい、彼もまた初音の
贄にされてしまうのだった。

自分に歯向かってきた鷹弘を小気味良く思いながらも同時に生意気だと思う初音。
初音は贄にした鷹弘の正気を残したままにしておいたのだった。

鷹弘は初音の巣の中で、大切な女の子だった沙千保が、大事な妹のつぐみが
変わり果てているのを目撃する。


695 名前:6/9 :2009/12/03(木) 21:55:23
そして初音の気まぐれで沙千保やつぐみと番わせられる鷹弘。
沙千保は鷹弘を彼と認識しないまま交わり「ひろ君(鷹弘の愛称)、
ひろ君……。沙千保はひろ君のお嫁さんになるんだよ」と笑う。
そしていつも笑顔だったつぐみも恐怖に破壊され、見る影もない。

やっと思い出せた大事な二人は壊れてしまっていた。
初音の巣の中で一人正気の鷹弘は、ただ絶望に囚われ続けていた。

■カナコの章
かなこは初音が贄を得て、力を取り戻しつつある事を初音が喜んでいるのを
見て嬉しく思っていたが、代わりに自分が見知ったクラスメートが
初音に弄ばれているのを見て複雑な気持ちであった。

また、初音に身を捧げるのは自分だけでは駄目なのか、と嫉妬にも似た感情を抱く。
初音が恐ろしいが、彼女を誰よりも大切に思うかなこは苦しんでいたのだ。

そんな時、大阪から転校生がやってくる。和久(カズヒサ)という名前の転校生は
なぜかかなこを妙に気に入って、何くれとなく彼女を構うのであった。

底抜けに明るく、軽薄で軟派な和久はかなこにとって真逆の存在であり
一番苦手なタイプであった。構われるのも正直迷惑で、邪険にしたりも
したのだが、和久はそれでもめげなかった。また、彼はかなこの噂
(不良に輪姦されており、彼女自身も“いい子ちゃん面して遊んでる”という噂)
を知っても、それでもかなこを構い続けていた。

和久は言う。かなこはいつも暗い顔をして、不幸そうだ。
だから自分はただ、かなこを笑わせたいのだと。
そんな事を言ってくる人物はかなこの周りには誰もいなかった。


706 名前:7/9 :2009/12/03(木) 22:57:57
7/9
和久のまっすぐな好意に、かなこの心は少しずつ少しずつ和久に向かって
開いていく。だがそんな時かつての悪夢がよみがえろうとしていた。

不良に輪姦された時のハメ撮りビデオを偶然拾った生徒(キモくて暗い)が
それをネタにかなこを脅して自分もかなこと関係を持とうとしていたのだ。

彼に襲われたかなこは心に浮かんだ人物に向かって助けを呼んだ。
(ゲームでは初音か、和久か助けを呼ぶ人物を選べる。選んだ相手と
かなこが前に不良の生き残りを殺してるか否かで和久の末路が決まる。
どれもハイパー後味悪い上になかなか切ない)

【1】かなこが不良を殺しており、初音を呼ぶ
初音が颯爽と現れキモメンを瞬殺。かなこの悲鳴を聞いて助けに来た和久も
蜘蛛の糸でぐるぐる巻きに。正体を知られちゃしょうがない……と和久も
殺そうとした初音に、かなこが「お願いだからこの人だけは助けて」と懇願。

初音はかなこに、助けるなら彼を贄にする以外ない。死ぬより辛い目に合わせて
良いのか? と問う。和久を人外魔境に引きずり込むことに葛藤しながらも
かなこは和久をどうしても死なせたくなくて、初音に「彼を贄に」頼み込む。
初音の巣の中で正気を保ったまま贄にされた和久は初音に弄ばれたり、
目の前で初音に嬲られるかなこをただ見ていることしかできない。
初音はその和久の絶望や、かなこの苦悩を楽しんでいた。

【2】不良を殺しておらず、初音を呼ぶ
「和久を助けて」というかなこの懇願を初音は無視して和久を殺す。
呆然とするかなこ。そして自分のせいで彼は死んだと自分を責め続けた。


708 名前:8/9 :2009/12/03(木) 22:59:04
初音はどうあっても和久だけは殺さなければならなかったのだ。
自分ではそんな意識はない、ただ自分の正体を知るものを消すだけだと
思い込んでいるが、初音は和久にかなこを奪われるのが嫌なのだ。
罪を犯してない(不良を殺していない)かなこはその気持ちさえあれば、
いつでも初音から離れられるのだから。

【3】不良を殺しており、和久を呼ぶ
かなこの懇願に、初音は和久の記憶(かなこや自分に関わる全ての記憶)を
消して彼を解放する。和久はかなこを忘れ、廊下で会っても、もうかなこを
愛称で呼ぶことも、人懐こい笑顔を向けることもしなくなった。
「かなこを笑わせたい」と言った言葉も忘れ去った。
かなこは一抹の寂しさを覚えながらも、これでいいのだ、と自分に
強く言い聞かせるのだった。

【4】不良を殺しておらず、和久を呼ぶ。
かなこの悲鳴を聞いて駆けつけた和久はキモメンをぶちのめす。
その迫力は尋常ではなく、このままでは殺してしまうとかなこは
必死に和久を止めた。だがこんな奴殺されて当然だ、と怒りのままに言い返す和久。
揉めている所に初音が現れる。

人外の力を見せ付ける初音に愕然とする和久。初音はそんな彼に言い放った。
お前は目障りだと。そして警告する。自分はそれなりにかなこを気に入っている。
自分を慕いながらも同時に自分を恐れ、泣いたり笑ったり、傷ついたりする
かなこは愉快だから。それを横から来て余計な手出しをする気ならお前を殺すと。

和久はそれを聞いて激昂した。初音はかなこを脅していた下種と同じだと。
恐怖でかなこを支配したりして、泣いたり怯えたり、かなこは初音の事が
好きなのにそれを見て楽しむのか? と。

初音の様子を見て、かなこは和久が初音の逆鱗に触れたことを感じた。
怒りに震える初音の前から、かなこは和久を連れて逃げ出すのであった。


710 名前:9/9 :2009/12/03(木) 23:00:00
夜の街をさ迷いながら心を通わせあう二人。
自分のために命を張って初音に立ち向かった和久にかなこがあげられるものは
その身一つであった。だからかなこは和久に身を委ね、心からの笑顔を見せた。
恋人になり、幸福をかみ締める二人。
だが、和久が目覚めたとき傍にかなこの姿はなくなっていた。

かなこは初音の元へ戻っていた。かなこはどうしても初音に分かって欲しかったのだ。
和久に惹かれたのも本当なら、初音を大切に思っていたことも本当なのだと。
初めて出会った時から、救ってもらった時から自分は初音の事が本当に大好きなのだと。

だが初音は裏切り者が今更何を、と聞く耳を持たない。
そしてわざわざ殺されに戻るなんて馬鹿な娘だ、とかなこを嘲笑う。

和久が初音の元へたどり着いたときにはもう手遅れであった。
かなこは既に初音の手にかかり息絶えていた。和久は怒りをあらわにして
初音に立ち向かってきた。なぜかなこの心が分からないのだ、と。
ここに戻ってきたのは、かなこがあんたを大切に思っている、それを分かって
欲しかったからじゃないかと。初音は和久を殺すと一人ごちた。

そんな事はもう分かっていると。初音はかなこの血をすすった。
そこからはかなこの心が全て伝わってきた。
「そう……かなこ。そんなに私の事が大事だったの? そんなにわたしが好きだったの……」

初音は急に何もかもが嫌になった。あれほど敵との戦いを渇望し
勝利を望んでいたのに、全てが億劫であった。
逃げ隠れることをやめ、すぐ敵に見つかるよう結界を解く初音。
そして現れた敵の前に首を捧げた。敵の一閃で事切れる初音。
初音はもう生きていたくなかったのだ。敵との戦いに勝利して
この先も長く生きたとしても、もうかなこはどこにもいないのだから。

(BAD END扱いらしいけど結構良い欝END。
【4】以外は前述(>>136-141)のラストへと続きます)

 

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アトラク=ナクア (CaRROT NOVELS)(小説)
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