MOTHERシリーズ

147 名前:1/3 :2009/11/14(土) 01:00:34
ゲーム「MOTHER2」と「MOTHER3」の悪役、ポーキーの末路が後味悪い。

もともとポーキーは、MOTHER2の主人公・ネスの幼なじみ。
年齢はたぶん10歳ぐらい。
強欲な両親に、崩壊した家庭の中で育てられた彼は、
地球を救う使命を帯びて旅立った主人公の行く先々に現れ、
敵の手先として、子供っぽいいたずらの延長のようにネスの邪魔をする。

怪しい宗教団体の幹部になったり、成金の右腕として町を支配したり
人死にの出るような悪事をしておきながら、ここぞというところで
「おしりペンペーン!」だの「ここまでおいでベロベロバー!」だの
単純な捨て台詞を残して逃げていくので、プレイヤーとしてはイラッと来る存在。

でも、序盤ではネスを頼って家にやってきたり、ネスの心の中の世界で
「おまえはいいよな。…ま、これからも仲良くしようぜ」と呟いたりと、
どこかネスに憧れてるのかな?と思わせるフシもある。

結局ポーキーは、ラスボスとの戦いの最中に現れて
ネスに対して挑発とも助言ともつかないセリフを吐いたあと、
時空のかなたへ逃げていく。
(このセリフの通りに行動しないと、ラスボスは倒せない)

ゲームをクリアしたあと家に戻ると、ポーキーから
「ここまでおいで!おしりペンペーン!」というメッセージが届き、
「to be continued」の文字が出てゲームは完。
ここまでがMOTHER2でのできごと。


148 名前:2/3 :2009/11/14(土) 01:01:15
で、続編のMOTHER3。舞台はおそらく、MOTHER2の世界の遠い未来。
長く平和だったこの世界では、ここ最近、
森の動物が不気味に改造されて暴れまわる、という事件が発生しはじめた。
3での主人公・リュカの母親は、リュカを守って改造動物に殺される。
仇をとるために出て行ったリュカの双子の兄も、そのまま行方不明になった。

動物たちを改造したのは、あのポーキー。
彼は2のときと同じ、いたずらの延長のようなノリで
影で人々を洗脳し、世界を支配しようとしていた。
さらに、改造動物に挑んで死んだリュカの双子の兄をも改造し、リュカと戦わせる。

物語の終盤、ポーキーはリュカとその仲間を
ポーキーの作った悪趣味な「理想郷」に招待する。
毒々しい色彩に溢れた町の中には、
王冠を被った子供の姿の巨大ポーキー像や、
MOTHER2でのネス達の活躍を上映している映画館、
ポーキーの母親を模したロボットが働くレストランがあった。
(ちなみに、ここに来る以前に寄れる、ポーキーの別荘のような場所には
厳重な警備で守られた「ともだちのヨーヨー」というアイテムがある。
そして、MOTHER2のネスの武器のひとつがヨーヨー)

いろいろあって、ついにポーキーは姿を現す。
だが、寝たきりのままマシンに乗り込んだ白髪の彼の姿は、
今にも死にそうな老人そのものだった。
実は、さまざまな世界に時空移動を繰り返してきた彼は、
精神が子供のまま、体だけが異常に年を取るという
ひどくいびつな存在になっていたのだ。
ゼイゼイと荒い息をつき、「ぼくをわらうのか!」と叫びながら、
ポーキーは、自分の目的が単なる暇つぶしであること、
世界が滅びたってかまわないということを語る。


149 名前:3/3 :2009/11/14(土) 01:01:56
そして、ついにリュカたちとポーキーは決戦のときを迎える。
あと一歩でポーキーを倒せるというそのとき、
ポーキーは「ぜったいあんぜんカプセル」の中に逃げ込んだ。
ある博士を脅して作らせたそのカプセルは、
外から何をされても絶対に安全な無敵のカプセル。
必然的にリュカたちは手も足も出せなくなり、戦闘は終わる。

ところがそこに、カプセルを作った博士がやってきた。
「あーあ、使ってしまったか…
 一応小さな声で、まだ使っちゃいかんと言っておいたのに」
実は「ぜったいあんぜんカプセル」は、
外の人間にとっても「ぜったいあんぜん」という意味のカプセルだった。
一度入ったら、もう二度と出られない。
絶対に死なない代わりに、外の世界に対してもなにもできなくなる。
つまりポーキーはこれから、老人のまま死ぬこともできずに
カプセルの中で永劫の時を過ごすことになるのだ。
「ちょっと転がしてみる?ほら、コロコロ~」
博士に外からカプセルを転がされても、もちろんポーキーは何もできない。
ただ、カプセルの中から、こちらに向けてアカンベーをしているだけ。

「こうなることはわかっていた。わしのやったことは間違ってるかね」
リュカたちに問いかけてくる博士。ここで「はい」「いいえ」の選択肢が出る。
「はい」を選ぶと、
「んー…でも、君たちにそんなこと言われてもなー」と言われる。
「いいえ」を選ぶと、
「そうかなー…間違ってるような気もするんだけどなー」と言われる。

物語としてはこの後、リュカの兄との対決があるんだけど
ポーキーに関してはここで終わり。
2や3での所業にムカついて、ポーキーを倒したかった人にも
垣間見える孤独に同情した人にも、
どっちにもモヤモヤが残る、なんとも後味の悪い終わり方だった。


187 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/15(日) 21:41:48
>>149引き込まれる文章よかった
俺は2しかやったことないが3のポーキーはそうなってたのか
うすら怖いしかわいそうでもあるゲーム作った人すごいな

199 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/16(月) 08:51:06
>>149
ポーキーそんなんなっちゃうんだ…切ないなぁ。

個人的には2のトンチキさん(だっけ?)の末路が後味悪かった。

トンチキさんてのは極道というほどじゃないけどカタギでもないフーテン的な人。
ヌスット広場て所を取り仕切ってる親分で、人望も厚い。
めちゃくちゃだし良くないこともしてるみたいだけど、主人公に情報をくれたり
主人公が困ってる時に大金をポンとくれたり主人公のにとっちゃ
良い大人じゃないけど悪い人でもない、なんつーか枠にはめられない人。

仲間も集め旅をしていた主人公は、ある町で町の支配者が
「邪悪な力を与えて人を変えてしまう像」を持って以来豹変したことを知り
それを調べはじめる。そんな時主人公はボロボロになったトンチキさんに再会した。

勝手なことを騒ぐ野次馬をかきわけトンチキさんの元へ駆け寄る主人公。
トンチキさんはその像を値打ちものだと思って盗んだが、この街の支配者に奪われたのだ。
奪い返そうとしたが返り討ちにあい、半殺しの目にあったのだという。

ついでにトンチキさんは支配者の秘密(ゲームのヒント)を教えると、ヨロヨロしながらどこかへと去った。

その時の感情はプレイしてる人次第だけど私はこう思った。
相変わらずムチャクチャだな~。ま、さっさとヌスット広場で療養しときなよ。

だが翌日、泊まってたホテルでニュースを聞いて仰天。
町の外れで浮浪者が死んでるのが見つかりました、というニュースだけど
どう聞いてもそれトンチキさん。

まさか死ぬなんて思わなかったし、あんなに人望のあった人がさみしく
一人で死んで、自分だってニュース聞かなきゃ分からなかった…てのがね。

まぁゲームとはいえ、なんか後味が悪かった。

 

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