ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 猿の手(W・W・ジェイコブズ)

238 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 00:01:24
怪奇小説の古典です。

「猿の手」  ウィリアム・ジェイコブス

舞台はイギリス。
初老のホワイト氏を訪れた友人は、猿の手のミイラを持っていた。
友人は猿の手をインド人の行者からもらったという。猿の手は持ち主の願いを
3つかなえてくれるが、同時に災いが訪れるのだそうだ。
友人は実際に猿の手に願いをかなえてもらっていた。が、十分すぎるほどの
災いも訪れたから、と暖炉にくべようとした。
ホワイト氏は「要らないなら譲ってほしい」と頼み、猿の手を貰い受けた。
そして試しに「200ポンドほしい」と願ってみた。

翌日、ホワイト氏の元に、息子の会社からの使いの者が来た。
「ご子息が工場で機械に巻き込まれて死亡しました」
死体はぼろぼろで、服でようやくホワイト息子だと判別したような有様だったらしい。
会社からホワイト氏に補償金として、200ポンド支払われた。

「たった200ポンドのために、息子を失ってしまったのか」
ホワイト夫婦は嘆き悲しんだ。
十日後、ホワイト夫人が言った。
「猿の手は後2つ願いをかなえてくれる。息子を蘇らせてもらいましょう」
「もし二目と見られない無残な姿で戻ってきたら、どうするんだ?」と、ホワイト氏は
反対したが、ホワイト夫人に押し切られた。
「わが息子を生き返らせたまえ」ホワイト氏は、猿の手に願った。

しばらくして、玄関のドアが叩かれた。家中に音が響き渡るような、すさまじい連打だった。
ホワイト夫人は「息子が帰ってきた!」と喜んでドアへと走った。
ホワイト氏は猿の手に、最後の願い事をした。「息子を墓へ返してくれ」

ドアが開く音と、ホワイト夫人の嘆き声が聞こえた。
ホワイト氏が勇気を出して玄関へ行くと、ドアの向こうには誰もいなかった。


239 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 01:17:14
…夫人はどうなったの…?

243 名前:238 :2009/11/17(火) 02:39:26
>>239
夫人は無事。
ドアの内側で「息子が帰ってこなかった…」ってしょんぼりしていた。

248 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 10:20:40
>>243

200ポンド→愛する息子が死ぬ
生き返らせて→ゾンビ化して登場
墓に戻らせて→玄関の外で嘆く妻

災いって、最初の200ポンドぐらいだな・・墓に返すにいたっては、何の災いも起きてないみたいだ


244 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 02:41:45
俺が小学校時代に読んだ奴では、誰もいなかった、で終わっていたけど

249 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 12:47:56
やっぱり二つのバージョンがあるのかな?
俺の読んだのは「息子を墓に戻してくれ」と言ったら、息子を迎えに行った夫人も
消え去ってた話だった。

250 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 13:55:23
>>249
それなら、確かに災いだね。それにしても、願いが叶うレベルと、災いのレベルが違いすぎるw
もうちょっと、見合った災いにして欲しいわw
200ポンドで息子が死ぬって・・億万長者にしてくれって言ってたら、どうなるんだろw

251 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 13:56:05
結局、息子が無残な姿で帰ってくるか生前の姿で帰ってくるかは分からないよな。
どっちにしろ、200ポンドで息子が死ぬんだから人を生き返らせた代償は計り知れなさそうだが

>>249の場合は、夫人も帰ってこなくなったことが災いか


257 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 19:18:15
猿の手は、正確には、主人公が三度目の願いを何と言ったのか不明。
ただ
「猿の手を探り当て、夢中で三番目の、最後の願いをささやいた。」
という一文があるだけ。
「墓に戻してくれ」なんて具体的なことは何も言ってない。

本当はどんなひどいことを言ったかわからないことで余計に後味が悪い。


258 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 19:33:25
>>249
原文は、夫人はふつうに戸口に残ってたっぽい。
ttp://www.classicshorts.com/stories/paw.html
ttp://f59.aaa.livedoor.jp/~walkinon/monkey.html

The knocking ceased suddenly, although the echoes of it were still in the house.
He heard the chair drawn back and the door opened. A cold wind rushed up the staircase,
and a long, loud wail of disappointment and misery from his wife
gave him courage to run down to her side, and then to the gate beyond.
The streetlamp flickering opposite shone on a quiet and deserted road.
突然、ノックの音が途絶えた。谺だけが家に残った。
椅子を引きずってどかす音がして、ドアが開いた。冷たい風が階段を吹き抜け、
失望し、奈落に突き落とされたような妻の慟哭が尾を引く。
その声に一念発起して、老人は妻のところまで行き、そこからさらに門まで出た。
通りの反対でちらちらと瞬く街灯が、ひとけのない静かな通りを照らしていた。


263 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/17(火) 21:37:00
>>258
サンクス。俺が小学校の頃に読んだ児童向けは「息子を墓に!」と願ったら、後には
誰もいない開かれた玄関だけが・・・ってラストだった。

ちょw 通訳者、児童向けでわざわざ人死に増やしたのか?W

 

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