ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その112 » 小間使いの少年

664 名前:本当にあった怖い名無し :2010/03/23(火) 02:44:04
原作者はよく覚えていないが、池上遼一が漫画化していた近代文学。
誰かタイトルと作者を知っていたら補足してください。

舞台は戦前で、軍の関係か商売か詳しい事は忘れたけど
主人公は有力者の夫に付いて中国に渡り、裕福な屋敷の夫人として暮らしている。
8歳だか10歳だかの一人息子を亡くしていて、
小猿を飼って淋しさをまぎらわせていた。

ある日、街角で見かけたんだか人から紹介されたんだかで
中国人の少年を小間使いとして家に雇うことになった。
その少年は亡くなった息子にそっくりで、主人公は懐かしさを掻き立てられた。
「かしこまらなくていいのよ」と気さくに接しようとしたが、
少年はあくまで召使いとして振舞い、仕事の命令がなかった日には食事も取ろうとしない。
(家事などは、たぶん元から他に家政婦がいた。)

「主としてきちんと命令してあげなさい。仕事をこなさなければ食事も無し。
 役立たずは主家にいられない。この子はそういう風にしつけられて育ってきてるんだから。」
別の裕福な家の知人からアドバイスを受けて、
主人公は不本意ながらいくつかの仕事を“命令”するようになる。
途中経過はちょっと忘れたが(マッサージでも頼んだんだったかな?)、
少年はしばしば主人公に添い寝するのが日課になった。
時折 少年が乳房をいじったりしていたが、幼い日の息子を思い出して
主人公は特には気に留めなかった。
近頃、夫は仕事が忙しくて主人公はなんとなく手持ち無沙汰になっていた。
そんなことも相まって、死んだ息子似の少年に情が移っていく。


665 名前:本当にあった怖い名無し :2010/03/23(火) 02:45:26
ところがある日、添い寝していた少年の股間の物が
ふと夫と同じくらいの固さ・大きさになっている事に気付いて驚き、
主人公は慌ててベッドから飛び起きた。
死んだ息子と同じぐらいの年齢だと思っていた少年は実は18歳の青年で、
童顔と小柄な体質(小人症?単なる幼児体型?)を利用して有閑夫人に対し
夫に怪しまれないよう性的奉仕を提供するのを生業にしている種類の人間だった。
少年は平伏して素性を隠していたことを謝り、追い出さないで下さいと懇願する。
ちょうどその頃、仕事で忙しいと思っていた夫に愛人の中国女性がいることを知った主人公は
では愛人を殺してきて、そうすれば正体を夫には黙って家に置いてあげる、と
少年に拳銃を渡して“命令”する。

果たして翌日、愛人女性の射殺死体が発見される。
だがそれは、少年がやったのではなく、その女性の正体はスパイで
詳しい事は忘れたけれど、敵にか 仲間内の揉め事かで消されたものだった。
その日以降、少年はどこかに消え、二度と家に帰って来なかった。
「愛人女性を殺せ」という命令を自分では永遠に実行できなくなり、もう主家にいられなかったのだ。
ただ、家から消える際、小猿の口にバナナを押し込んで窒息死させていたのを
少年が去った後の屋敷で主人公は発見した。<終>

たぶん、自己の感情を入れずに下僕として働くのが役目で育ってきた少年だけど
今の家で親切に可愛がってくれた奥様を慕っていて、
それがダメになって自分が姿を消さざるを得なくなった際、
同じように死んだ息子の代わりに可愛がられていたペットの小猿だけが
これからも奥様に可愛がられ続けるのは耐えられなかったのかなと。


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