ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その114 » 鬼(山岸凉子)

803 名前:山岸凉子 『鬼』 :2010/07/31(土) 11:22:47
大学生の民族研究クラブみたいなグループが、山寺に合宿に行く。
初日から妊婦の奥さんが体調悪化、入院騒ぎで住職も街に行ってしまいメンバーだけが取り残される。
村の老人は住職の奥さんの入院に「やっぱりな。あそこで子供は無理だから」と言う。

活動として郷土史をあたり始めたメンバーはやがてその土地で過去に起きた
凄惨な出来事に行き当たる。
かつて激しい飢饉が起こったとき、各家の長男以下、「いらない子供」を
深い穴を掘ってそこに生きたまま落とした。

マンガでは、この穴の底に入れられた子供たちの視点でも動く。
目が覚めたら10数人くらいの子供だけが穴の底にいた。
最初は励まし合うものの、だんだん弱っていってついに一番小さい子供が死ぬ。
子供たちは死んだ仲間の肉を食べることにして生き延びていく。
最後に残ったのは年長の二人。数ヶ月は生きていた。
この頃にはもう仲間の死体も食べ尽くし、二人は飢えていた。
最後の一人になった子供は泣きながら「どうしてこんなものを食べてまで生きてるんだろう、
どうしておらは死なないんだろう」と葛藤しながらそれでも食べ続ける。

ここから山岸流の幽霊系演出が秀逸で、この子供はもう死んでるんだろう、とわかりつつ
何度も何度も穴の底でたった一人で正気に返る、周囲には死体、お腹が空いた、と
エンドレスでくり返される。この子供は死んだ後も気付かずに捕らわれ続けている。

この後、この子供のせいで(本人は自分が死んだことに気付いていないので無自覚で)
村の子供という子供が祟られて変死していく。
この村では「子供が育たない」=「殺した子供の祟り」ということで
飢え死にさせた子供たちを祀るために山寺が作られた。
その鎮め塚を学生達が見つけてしまって怪現象に…というかんじ。

ラストは迷い続けてたその子供が救われる感じで、話としてはスッキリ系。
でもこの穴の底の子供たちがじわじわと弱っていく所や仲間割れ
メインの子供が死んだ後も気付かずに、ずっと穴の底で泣きながら飢え続けてる
シーン等が最高に後味悪い。トラウマの1冊確実。


804 名前:本当にあった怖い名無し :2010/07/31(土) 11:41:59
>>803
>
各家の長男以下、「いらない子供」を

長男以下ってことは、長男も捨てられてるんだよな。


805 名前:本当にあった怖い名無し :2010/07/31(土) 12:25:06
>>804
「いらない子供」って書いてあるぞ。
長男だって足手まといになれば次男を取っておいて捨てられるんじゃない?

そういえば、座敷わらしに女の子はいないって言うね。


807 名前:本当にあった怖い名無し :2010/07/31(土) 13:47:35
避妊の道具もろくに無いし、他にやる事も無いから昔は要らない子供が多かったんだろうな。

808 名前:本当にあった怖い名無し :2010/07/31(土) 14:03:29
>>805
以下だから長男も捨ててるんだぜ。
細かいとこに気づいた俺ってスゴクね?
気づいちゃった俺ってカッコイイ。
とでも思ってんでしょ。
「凄いね、偉いね。カッコイイね」
と言ってあげるのが一番だと思うよ。

 

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