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95 名前:「夜行観覧車」の一部(1/3) :2010/09/10(金) 16:57:04
湊かなえの「夜行観覧車」の一部
本編は2つの家族内の不和から起こる悲劇を描いている作品で、そのうちの一つの家族の話

母親、父親、娘の構成で高級住宅地に家を買って暮らしている。
ただし、金銭的に余裕がなくて小さな家しか買えず、
周りの「お金持ち」から見れば「分別の無いよそ者の庶民が来て少し不快」程度の扱い。
もともと母親が「一軒家」に強い執着を持っており、
父親がたまたま安売りされていた高級住宅地の土地を見つけてきたことに母が大喜びして
一家でやってきた、という設定。
家計のために近くのスーパーでパートをへとへとになるまでしているものの、夢の一軒家に強い喜びを感じていた。

中学生になった娘は学校でうまくいかなかったり(いじめをうけているわけではない)、
事なかれ主義で普段家庭に口を出さない父親や口うるさい母親にイライラして、
家ではモノを投げて当り散らすといった思春期にありがちな状態。
母親はそういった娘をなだめようとするも、どちらかというと
「ご近所様に恥ずかしい」という考えで、ある程度娘の言いなりになっている。
コンビニに深夜にパシリにされたりするが、母娘で共通に好きな男性アイドルを見つけて話の種にしたりと、
母なりにバランスを取ろうとしている。

話が進んで、娘が他所の家に石を投げ込もうとしている姿を母が目撃してしまう。
娘は本気ではなかったが、状況だけ見た母親は完全に娘を疑っている。
それに腹を立てた娘は家に慌てて逃げ込み、そのあとに帰ってきた母親の叱責をスルーして、
「娘を信用しない母親なんて死ね!」と言いながら
いつものように家の中で大声で叫び、モノを投げて大暴れする。


96 名前:「夜行観覧車」の一部(2/3) :2010/09/10(金) 17:01:22
母親はそのような娘を見て「獣のようだ」と思うが、
いつものようにただ黙って嵐が過ぎ去ることを待っている。
しかし、娘が部屋の観葉植物を床に投げ飛ばし、窓や床を傷つけたところで母親の堪忍袋の緒が切れる。
大切な「家」を傷つけないうちは我慢していたが
ついにそこまで手を伸ばしてしまった娘はもはや娘には思えず、
今までにない力技で娘の首を締めて殺そうとしてしまう。
その場を近所の「世話焼きおばさん」のような人に運良く発見され、
娘は事無きを得るが、初めての母親の本気の抵抗に恐怖する。
母親も自分が自分でなくなったような感覚に恐怖し、娘を殺しかけたことを反省する。

仕事が終わり、家の前まで帰ってきた父親は、家の中から聞こえてくる叫び声やモノが壊れる音に気づく。
まさか「妻が娘を殺しかけている」状況になっている事も知らず、
いつもの娘の癇癪が始まったと思い、その場から逃げ出す。
実は父も家庭内の娘の暴力には気づいていたが、事なかれ主義が強く無視を決め込んでいた。
そのだいぶあとに家の近くまで戻ってきた父親は、
娘の窮地を救ったおばさんに状況を聞かされ、家に帰り、妻(母)と娘に説教する。


97 名前:「夜行観覧車」の一部(3/3) :2010/09/10(金) 17:02:27
娘は「急に引越しになり、今の家の近くの私立中学を受けさせられたが失敗し傷付いた。
近所の子供は(お金持ちだから)みんな私立に通っている。
自分だけ公立に通っていることがコンプレックスだった。
小学校からの友人とも離れ、学校でうまくいかないことは、無理してここに住もうとした母親のせいだ。
無理して高級住宅地に土地を買っても小さな家しか買えず、
結局近所から蔑まれていることも、「家」に執着する母親のせいだ。
そんなイライラを家にぶつけても幼少期のように厳しく叱ってくれない母親は、
娘より家の方が大切なひどい人間だ」と反論する。
母親はそれを聞いて、「自分はここまで頑張ってきたのに、そんなに嫌ならばもう一緒には暮らせない。」とだけ言うも、
父親は「それでも結局この家で一緒に暮らすしかない、家族なのだから。」と結論づけ、話は終わる。

父親の最後の言葉は、メインとなるもうひとつの家族のエピソードを踏まえて出てきたものだが、
結局娘だけ好き勝手にまくしたててただ「一軒家」に強い憧れを持っているだけで
他は家事もきちんとこなす専業主婦を務めてきた母親の言い分がほとんど家族に伝わっていないことが後味が悪かった。
前に娘が壁紙を破っても「仕方ないから新しく買ってこよう」と必死に耐えていた母だけに、
「床を直接傷つける行為」がどれだけ母にショックを与えたかを気づいておらず、
自分の言い分だけを主張する娘にしか見えず、救いが無いように感じた。


98 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/10(金) 17:14:20
>>97
娘より「一軒家」と「世間体」が大事な母親って時点でもう既に救いが無い

99 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/10(金) 17:26:34
娘の癇癪や妻子のケンカから、回れ右して逃げたくせに
それを謝りもせずに伏せて説教かます父親も最低だな

101 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/10(金) 20:06:39
湊かなえは何を読んでも登場人物に対してもやもやする
一応ハッピーエンド的に終わってるのでもそんな感じ

 

夜行観覧車
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