夜市(恒川光太郎)

906 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/08(金) 21:52:27
流れ切るけど今日読んだので

夜市

不定期に開かれるその夜市は、異世界同士を結ぶ不思議な空間で、
そこでは人間、あるいは人間でないものたちがさまざまなものを売っている。
おおむね売値は高額で、品物は有形無形さまざまだ。

青年は小学生のときに弟と共に夜市に迷い込み、「人攫い」と会う。
そして5歳の弟と引き換えに「野球の才能」を買う。
弟のことは誰からも忘れ去られ、青年はエースになって甲子園まで行くが、
罪の意識に苛まれ、無力感から高校も辞め、1人で暮らしていた。

ある夜、彼は知り合いの女性を伴ってふたたび夜市に出向く。
財布にはバイトで貯めた72万円。目的は人攫いから弟を買い戻すこと。
そこで「何でも切れる刀」を購入した老紳士と出会う。彼はどこかの異世界から来たと言う。
夜市に足を踏み入れたら、何か取引をするまでその場から出られないのだと彼は言う。

「人攫い」の店には、虚ろな目をした子供たちが並べられている。
買われた子供はどこにいくかわからない。多くは悲惨な目に遭うのだろう。
青年は弟を探すが、顔が思い出せない。
人攫いは子供の1人を指差して、これがあなたの弟だと言う。
確信は持てないが、どうせ思い出せないのだから、もし弟でなくてもこの子供を救おうと青年は決める。
だが、72万円では到底足りない。


907 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/08(金) 21:52:55
同行した女性は、青年が自分を売って弟を買い戻そうとしているのではないかと警戒する。
しかし青年の狙いは、女性を取引主として、自分と弟を交換することだった。
彼は人生に絶望し、死のうと思っていた。どうせ死ぬなら、弟を救って死にたかった。
取引が成立し、人攫いが青年に手を延ばした瞬間、さっき出会った老紳士が「人攫い」を刀で斬り倒した。
「詐欺を働いたものは許されない。あれは君の弟ではない」と老紳士は言った。

10年前、人攫いに買われた弟は咄嗟に逃げだし、夜市で「若さ」と引き換えに「自由」を買った。
5歳にして中年の姿になってしまった弟はどこかの異世界に放り出され、
放浪したり労働したり大変な苦労をして日々を過ごす。
10年の時が流れ、弟は「人攫い」を殺すために再び夜市に赴く。
刀を買った老紳士は弟だったのだ。

取引をすることはしたので、女性に対して出口が開かれた。
彼女は気づくと海辺に座っていた。
老紳士が傍に来て、青年は夜市に取り込まれてしまったと言った。
彼はなにも欲しいものがなくなったので、取引をすることができなくなったのだ。
女性はまた夜市が開かれたら、彼を助けにいかなくては、と思った。

**

綺麗にまとまってるけど、青年が自己中すぎる


910 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/09(土) 02:13:18
>>906
次の夜市で、弟の刀と青年の若さを交換する取引すればいいんじゃない?

913 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/09(土) 09:19:43
>>910
刀と弟の若さを取引すればいいんだろう。
それでもとの弟になってもどってこれる。10年経つのは
しょうがないが。

この展開だと青年はそもそも必要なかったな。


914 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/09(土) 10:11:31
>>910
>>913
刀は10万円の安物で、放っておくと萎れてしまう魔法の品
あと夜市には人生のうち3回しかいけなくて、
弟は「年相応の知識」を買うために以前来たことがあり、
積んでるってオチだったはず

915 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/09(土) 10:20:40
>>914
原作者は突っ込まれないようにきちんと防壁つくってるんだな。
たいしたもんだ。

 

夜市 (角川ホラー文庫)
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