ホーム » 小説 » 小説/か行 » 塵泉(ごみ)の王(田中啓文)

737 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 20:21:53
思い出した
短編小説「塵の王」全部書こうとすると少し長いから、色々省いて書く

主人公(もう一人いるけど、そっちも書くと長いから省く)の祖母は徹底して
「ゴミを出さない」「ゴミを粗末に扱わない」という主義者で、
主人公の母が捨てようとしたゴミをわざわざ確認し、
「使える物がある」「まだ食べられる」と怒って頻繁に母を怒鳴りつけていた

祖母は大きな指輪を嵌めたゴツゴツとした手で幼い主人公の頭を撫で、
「ゴミを粗末にしてはいけない。ゴミを粗末に扱えば、『塵の王』が迎に来る」と言って主人公を脅かした
主人公が「塵の王に連れて行かれるとどうなるの?」と聞くと、祖母は意味深に微笑むだけだった

ある時、母はこっそり公園まで生ゴミを捨てに行くが、後を付けていた祖母に見付かってしまう
怒った祖母は母を折檻し、嫌がる母に無理矢理生ゴミを食べさせてしまう。それ以来、母はおかしくなってしまった
その後、母は祖母をメッタ刺しにして殺し、死体をゴミ袋に入れて捨てた。母は病院送りになった

塵の王への恐怖心を植え付けられていた主人公は、
環境問題やリサイクルに関して学ぶ進路を選び、卒業すると大手ホテルのゴミ処理係として働き出した
毎日毎日、ホテルの客室やレストランから出る大量のゴミを、ホテルの地下のゴミ捨て場まで運ぶ仕事だった
同じゴミ処理係の先輩によると、イメージを大切にしている大手の企業ほど
ゴミを隠したがるので、ゴミ処理は重要な仕事であるらしかった
ゴミ捨て場のゴミを運び出すのは業者の仕事であったが、主人公はこれまでその業者の姿を見た事が無く、
ゴミ捨て場が地下に有るということにも疑問を感じていた
つづく


738 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 20:23:20
つづき
主人公がその疑問を先輩に投げかけると、
先輩は「塵の王が処分している。お前が知るにはまだ早い」と言った
主人公は、「塵の王」という言葉が先輩の口から出てきたことに驚いた

主人公はゴミに関わる仕事に嫌気がさし、毎日鬱屈とし、ゴミを憎むようになっていた
ある日、地下のゴミ捨て場に運ぶ途中の生ゴミを床にばら撒いてしまい、
主人公は癇癪を起こして散らばった生ゴミを何度も踏み付けて潰してしまう
すると、誰もいないはずのゴミ捨て場の方から話し声が聞こえた
「ゴミは増えるばかり・・・」「二人では足りません・・・」「新しく一人・・・」
しばらくすると、ゴミ捨て場から先輩が出てきた
主人公が「誰かと話していたのですか?」と聞くと、先輩はやはり「お前が知るにはまだ早い」と言った
そして主人公が踏み潰したゴミを目にすると、主人公を睨みつけて「ゴミを粗末に扱うな」と警告して立ち去った
主人公は床に散ったゴミを片付け始めるが、その間ずっと誰かの視線を感じた

主人公はゴミ捨て場にゴミを運び入れ、本来ならゴミを捨てた後は部屋を出
て扉を閉めて鍵をかける手筈になっていたが、その日は溜まった疲れからぼーっとしてしまい、
天上の照明をしばらくと眺めていた
しばらくすると、「カリカリカリカリカリカリ」という何かを引っ掻くような音が聞こえてきた
そして、ゴミ捨て場の壁にある窓が開き、中から二匹の化け物が出てくる。
化け物は下腹だけは大きく腫れ上がり、そこ以外はガリガリに痩せ細っており、目玉がギョロギョロと大きかった
主人公は恐怖で動けなくなる
つづく


739 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 20:24:05
つづき
化け物はゴミの山に飛び込み、ゴミをむさぼり始めた。
化け物は、燃えるゴミ、生ゴミ、プラスチックやビニールといった燃えないゴミまで食べた
化け物の腹はどんどん膨れていき、風船の様に腫れあがって中が透けて見え始めていた
やがて片方の化け物の腹が破裂し、中からゴミや化け物の内臓が飛び出たが、化け物はそれでもゴミを食い続けた
それを見た主人公は嘔吐してしまう
やがて化け物はゴミを食い尽くし、30㎝程の長い舌で床を綺麗に舐め始めた。
化け物の腹の中のゴミは驚異的な速さで消化されていった
そして、主人公と化け物の目が合い、化け物は犬のように四足で主人公に走り寄って来た
「食われる」と主人公は思ったが、化け物は主人公の足元に飛び散った吐瀉物を手で掬って飲み、
床を綺麗に舐め上げると、小窓の中へと戻って行った

その直後に誰かが主人公の肩に手を置き、「とうとう見てしまったか」と言った
振り向くとそこには先輩が立っていた。先輩は言った
「あの化け物は『餓鬼』だよ。ゴミしか食べられないんだ。
 元は人間だったけど、ゴミの王が餓鬼として蘇らせたんだ」(実は餓鬼の片方はもう一人の主役)

そして先輩は餓鬼がゴミを食べてくれることによる利益を長々と語りだした
餓鬼がゴミを食べるおかげで費用も軽減され、環境保護にもなる。
今や世界中の多くの企業や政府が密かに塵の王と契約し、餓鬼を派遣してもらっている、と先輩は言った
そして先輩は言った
「今日は塵の王が来て下さっている。餓鬼が二匹ではゴミの処理が追い付かなくてな、
 新しく一匹派遣してもらう話をしていたんだ。塵の王はお前を気に入っているらしい、挨拶しろ」

現れた塵の王の姿は暗くてよく見えなかったが、右手はゴツゴツしており、大きな指輪が嵌められていた
終わり

ゴミは汚らしく、祖母は狂人として、物凄く濃く描写されていた


740 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 20:38:44
>>737-739
すまん、やっぱよくわからん話だ。1レスでまとめればよかった

741 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 21:25:34
>>740
わかったよ。面白かった。
餓鬼2匹のうち1匹はもう一人の主人公で、もう1匹は母だったりして。
んで、3匹目は主人公がなるんだろうなぁ。

743 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/06(土) 21:46:33
>>741
いや、母は精神病院。二匹の内のもう一匹は青年
もう一人の主役は、青年を高い建物の一室から突き落として殺そうとするんだけど、
下を覗くと突き落としたハズの死体が消えてる
主役は本当にあいつは死んだのかと不安な日々を送るんだけど、ある日青年から連絡が入る
主役は青年が生きてたことよりも自分が殺人を犯していなかったという事実に喜んで、青年ともう一度会うことにする
だけど青年は餓鬼になっていて、
「俺は突き落とされて、丁度下にあったゴミ処理車の中に落ちた。
 ゴミをバラバラにする金属プレートに身体をグチャグチャにされて、そのまま気付かれずゴミとして捨てられた。
 だけど、塵の王が俺を蘇らせてくれたんだ。餓鬼はゴミの中で死んだ人間しか成れないが、
 お前は特別に餓鬼にしてもらえるそうだ。だってお前は“人間の屑”だから」
ってオチ

 

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