ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その118 » パタリロ!/第185話「幸運機」(魔夜峰央)

657 名前:パタリロ「幸運機」1/2 :2010/12/01(水) 01:54:29
このスレでよく名前が挙がる「パタリロ!より、自分が一番後味が悪いと思った話「幸運機」。
「パタリロ!」は、常春の国マリネラの国王である少年パタリロとその部下のタマネギ部隊、
その他友人のホモ・ロリコン・オカマ・宇宙人・ネコなどらが繰り広げるドタバタコメディ。
パタリロはその天才的な頭脳で様々な発明をするのだが、それが原因で騒動を起こすこともしばしば。

ある日、市内を視察していたパタリロは
「店が開店してから百万人目の客に記念品進呈」という光景に出くわした。
それを見て何かを閃いたパタリロは早速発明に取りかかる。

完成したのは「幸運機」。その実験台として呼び出したタマネギ部隊「への16号」に
パタリロは「これを持って、自分の思った通りに行動してみろ」と耕運機を渡す。
幸運機を受け取ったへの16号は早速、なぜか急にフランスへ行きたい気分になる。
こうしてへの16号は飛行機でフランスへと向かう。

すると、への16号はフランスに着くなり突然クラッカーと空港の職員に歓迎される。
なんと到着ゲートが開設されてから百万人目の客がへの16号なのだという。
その後も、への16号は宿泊先のホテルでも同様に百万人目の客に選ばれ、
超豪華なロイヤルスイートにただで泊めてもらえることになる。

その日の夜、への16号は電話で実験の成功をパタリロに告げる。
「すごい効果ですね!これは幸運を呼び寄せる機械なんですか?」
そう問うへの16号に対し、パタリロは答える。
「幸運に引き寄せられると言った方が正しいだろう。百万回に一回の確率で何か起こるときに
 持ち主をそこに呼び寄せるんだ。ただ、交通費がかかるからこれで金儲けはできないだろうな。」

「これほどの機械を金儲けに使えないのはもったいない…」
電話を切り、考え込むへの16号。
と、突然なにかを閃いたかのようにベッドから飛び起きた。
「ひょっとすると、これを使えば…!」


658 名前:パタリロ「幸運機」2/2 :2010/12/01(水) 01:57:58
深夜のマリネラ宮殿。そこにへの16号の姿があった。最終の貨物便に紛れてこっそり帰って来たのだった。
彼が向かったのは、世界有数のダイヤ輸出国であるマリネラで採れたダイヤの保管室。
この保管室、中は巨大な迷路になっており、しかも正しいルートは毎日変更され、
その日の倉庫番しか正しいルートを教えられない。
しかも、ひとたびルートを間違えると左右の壁がせり出して押し潰されてしまうという代物。
もちろんこれもパタリロの発明品。
への16号は思い起こす。以前パタリロが冗談交じりで言っていた言葉を。
「でたらめに進んでも百万回に一回くらいはダイヤのもとに辿り着けるかもな。」
への16号は幸運機を使ってこの迷路を突破しようと考えたのだった。

意を決して足を踏み出すへの16号。最初は右、次は左…。
最初は恐る恐るだった足取りも次第に力強くなってゆく。
こうしてへの16号は難なくダイヤのもとに辿り着いた。ダイヤを手当たり次第に袋に詰め込み、
足早にその場を立ち去った。「明日の朝、皆が気づくころには国外へ逃亡済みだ。」
帰りの迷路もサクサク進んでゆくへの16号。この角を曲がれば出口…
と、突然警報装置が作動する。慌てて道を引き返そうとするも時すでに遅し。
なす術もなく、両側の壁が迫ってきて―

翌日、厚みが5センチにプレスされ、変わり果てたへの16号の姿が発見された。
幸いダイヤは無傷だったが、宮殿内は大騒ぎ。いったいどうやってあの迷路を突破したのかと
首をかしげる皆をよそに、パタリロはへの16号が幸運機を使ってダイヤを盗んだことを悟る。
最後の最後に道を間違えたのだろう、やはり悪いことはできないものだとしみじみ思うパタリロだったが、
その後の調べによってへの16号はちゃんと正しいルートを進んでいたことがわかった。
つまり、彼の死は機械の誤作動による事故だったのだ。
パタリロは慌てて部下に機械が誤作動する確率を計算させる。

コンピューターがはじき出した答えは「百万分の一」


659 名前:パタリロ「幸運機」補足 :2010/12/01(水) 02:00:30
一応、冒頭でへの16号が「楽して儲けたい」って考えるような、あまり出来た人物ではない
という描写があるんだけど、そのくらいで何もこんな死に方しなくても…。
そもそもの原因であるパタリロも最後のコマで全く反省してないし。
80巻を超えるパタリロの中で、この話がダントツにモヤモヤする。

コミックス読み返すのがめんどいんで細部とか間違ってたらごめん。


660 名前:本当にあった怖い名無し :2010/12/01(水) 02:02:51
>百万回に一回の確率で何か起こるとき

幸運に限定せず「何かが起こるとき」というのがポイントだな。
作者は破綻無く話を組み立てるのが上手かった。

まとめも上手で面白かったよ、乙


662 名前:本当にあった怖い名無し :2010/12/01(水) 14:22:26
「楽して儲けたい」くらいならいいけど実際に盗んじゃダメだろ
俺は読んだとき自業自得だと思ったけどなあ

でもまとめはすごい上手だ
読んだことあっても楽しめたよ


663 名前:本当にあった怖い名無し :2010/12/01(水) 14:39:14
防犯装置が誤作動するの察知した幸運機がダイヤ盗みに行かせたんじゃないの?
自分はそう読んだから後味ワルーと思った
厚さ5センチにガクブル

671 名前:本当にあった怖い名無し :2010/12/01(水) 19:34:21
>>663
あーなるほど、いきなりフランスに行きたくなるくらいだもんな
元が良い人物でなかったとしても、盗みまでさせたのは装置の力かもしれないわけだ
自分の考える通りにすれば上手く行くって、色々感覚麻痺させるだろうし
そう考えればパタリロの発明品の被害者かもなー

 

パタリロ! (第43巻) (花とゆめCOMICS)
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