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288 名前:1/2 :2011/04/08(金) 11:10:38.30
うろ覚えだけど、「御伽噺草子」より

昔あるところに、仲の良い夫婦がいた。妻は聡明で非常に美しかった。

ある時夫は妻に「頼みたいことがある。」と話を切り出した。
「実は自分の親は、ある悪党に惨殺された。敵をとりたいが奴は用心深く、要塞のような屋敷に住んでおり、
 夜も仕掛けを施した岩屋で眠る為近づけない。だからお前が奴に近づき、仕掛けを聞き出て欲しいのだ。」

妻は嫌がったが、夫の為ならばと、遊女に扮して悪党に近づいた。
悪党は妻の魅力の虜となり、屋敷に住むことは出来たが、屋敷には手下が大勢いる。
用心深い悪党は岩屋には誰一人入れることはない。機会を見いだせないまま、二年が過ぎた。

悪党との間には子供が産まれ、妻は死にたい程悲しく思ったが、役目を全うしようと悪党にこう言った。
「あなたとは、長い間夫婦として連れ添い、子まで成したというのに、
 何故夜には一人で岩屋に行ってしまうのですか?他に女がいるのではないですか?」


289 名前:2/2 :2011/04/08(金) 11:30:18.71
それを聞いた悪党は、
「そんなことはない。お前を心から大切に思っているよ。その証に岩屋に案内してやろう。」

悪党は、妻を岩屋に案内した。数々の罠が仕掛けてあり、悪党はそれを自慢した。
妻は必死にそれを頭の中に叩き込んだ。

妻は夫に岩屋の情報を教え、夫は敵をうつことが出来た。

夫は妻に感謝の言葉をかけて「一緒に帰ろう。」と言ったが、妻はかぶりを振り
「罪深い女の身で、思う方とは別の男と過ごし、子供まで出来ました。
 この子の親を殺させてしまったと思うと胸が苦しいです。
 本当は死んでしまいたいのですが、この子のこともありますので、二人で仏門に入ろうと思います。」

男は妻を愛していたが、泣く泣く一人故郷へ帰った。

このあと、妻への賛美の言葉で物語は〆られているんだけど、この子供のこととか思うと色々後味悪い。


291 名前:本当にあった怖い名無し :2011/04/08(金) 14:44:22.01
その「悪党」って人もなんか気の毒。
妻と二年連れ添って子供も出来て、「彼女なら信頼できる」と思って
岩屋を見せたんだろうに。

後味悪い
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