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373 名前:本当にあった怖い名無し :2011/04/12(火) 07:59:56.27
復讐系で後味の悪い話というと、古典の法師の話を思い出す。
題名とか思い出せないんだが、こんな感じの話。

昔、偉い法師(お坊さん)が一人、寂しい山の中で修行をしておりました。
ある夜、法師が「今夜はここに宿ろう」と、荒れ果てたお堂に入りますと、
人っ子一人居ないはずのお堂から、しくしくと泣く声がします。
「誰かいるのですか」と法師が尋ねますと、なんと泣いていたのは鬼でした。
真っ青な肌に角を生やした恐ろしい姿の鬼は、法師に「助けてください」と
頼んできました。驚いた法師が事情を聞くと、鬼は語り出しました。

「私は元々は人間でした。裕福な商人で幸せでしたが、信頼して目をかけてやった
 はずの部下に全て乗っ取られました。私は乞食の身となり、家族も離散しました。
 その恨みのあまり、気付くと私は鬼となっておりました。
 鬼となった私は心のままに復讐をしました。部下本人はもちろん、その子、孫、
 ひ孫にいたるまで、鬼の力で取り殺しました。
 しかし、私の怒りは全くおさまりませんでした。私の心は今も、裏切られたあの時
 と同じように復讐にたぎっているのです。しかし、仇は既に全て、私が滅ぼしてし
 まいました。もう復讐する相手は誰もおりません。それなのに、私の怒りはまったく
 冷める事はありません。とても苦しい。私はどうしたらいいのですか?」

法師にもどうすることも出来なかったので、法師はお堂を立ち去りました。
お堂の中からは、いつまでも、鬼のしくしくと泣く声が聞こえていました。


376 名前:本当にあった怖い名無し :2011/04/12(火) 09:57:16.34
>>373
これは良い後味の悪さ

後味悪い
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