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449 名前:本当にあった怖い名無し :2011/07/22(金) 17:00:37.03
筒井康隆の短編「家」がむずかゆい後味の悪さ。

舞台は広い海の上に建つ巨大な家。
各階にはいくつかの家族が住んでいて、ひとつの村みたいな感じ。
下の階の住人は上の階には行けない。最上階にはたった一人、老人が住んでいる。
食料を届けに何日かに一度伝馬船がその家にやってくるが、
その時に家の住人の若い男たちが何人か伝馬船に乗り込んで出掛けて行く。

一階に住む一人の少年は、老人に会ったことも、日の当たらない奥の部屋の住人についても、
伝馬船がどこから来るのかも知らない。
少年は熱を出した時に、父に伝馬船の行先を聞くがそれが父の逆鱗に触れて家を出るように言われる。
行くところがない少年はその家共用の押し入れで眠るが、海の水が浸水して家の中を布団ごと流される。
熱に魘される間に、最上階の老人は自分の父親だとか、自分が伝馬船に乗るだとかの夢を見る。
一週間経って、少年が前から気になっていた少女の家族が住む部屋まで流された、というところで終わり。

伝馬船について聞くところで「屍体が」とか言う会話があったり、
この話の舞台は遠い未来だということを匂わせてたりするんだけど、
結局、老人が何者だとかどうして人達がその家に住んでるのか、
どうして下層階の住人は上に行ってはいけないのか、伝馬船がどこに行くのかとか何もわからなくてもやもやした。
まあ、筒井康隆の短編ファンタジーに気になるモヤモヤーとか言うのは無粋だけど…もや…もや……

 

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