秘密情報部 トーチウッド/シーズン1第10話「過去からの訪問者」

636 名前:本当にあった怖い名無し :2011/07/27(水) 23:21:46.33
イギリスのドラマ「トーチウッド」

宇宙人や超常現象と戦うために結成された秘密結社「トーチウッド」が
超自然的な現象を解明したり宇宙人と戦ったりするのがストーリーの大筋

ある日いつものように超常現象の探索をしていたトーチウッドは、
磁場の歪みがイギリスの上空に発生していることを発見する。
磁場の下には空港があり、そこにはその予定の無い旅客機が着陸していた。
旅客機から出てきた乗客によると、離陸直後に磁場に巻き込まれたらしく、
磁場の影響で数十年前から現代へタイムスリップしてきたらしかった。
旅客機とともに数十年前から現代へ来た乗客たちには現代での居場所がなく、
トーチウッドが当面の生活の面倒を見て戸籍や住居などを用意することとなった。

突然数十年後の未来に飛ばされてしまった乗客たちは最初は戸惑っていたものの、
下宿先で黒人の女の子とルームメイトになったり、トーチウッドの恋人ができたり、
タバコが健康に被害を及ぼすと知って驚いたりするうち、
新しい生活に順応していくようになる。


637 名前:本当にあった怖い名無し :2011/07/27(水) 23:22:22.06
しかし乗客の一人の中年男性には気がかりなことがあった。
彼にはタイムスリップする以前に7歳になる息子がおり、
旅客機に乗ったその日は息子の誕生日だった。
中年男性は現代にタイムスリップしてからも息子をさがしていた。
息子が無事に成長し今も生きているのか、
数十年もの間自分を置き去りにした父を恨んでいないか。
中年男性には気がかりでならなかった。

中年男性は寝る間も惜しんで息子を探し続け、
ついに7歳で父親を亡くした男が居るという養護施設へと辿り着く。
施設の職員に案内された部屋に居たのは、認知症の老人だった。
父親が帰ってこなくて悲しかったこと、
7歳の誕生日プレゼントを貰えなかったことなどはわずかに覚えているようだったが、
そのほかは会話にもならず、施設の職員いわく、
認知症が進んでいてもうほとんどなにもおぼえていないらしかった。

中年男性は自殺を決意する。
他の乗客が現代に順応していくなかで、
仕事、家族、中年男性の人生は数十年前にしかなかった。
ただ、一人で死ぬのは怖いので、
トーチウッドのキャプテンに最期を看取ってもらうことにした。
キャプテンは不老不死であり数十年以上前から今と変わらぬ姿で生きている。
中年男性の苦しみを唯一理解できるのはキャプテンだけだった。

キャプテンに最期を看取られながら、中年男性は息を引き取った。

同じ頃、旅行客であった十代後半の少女は就職先を見つけ、
数十年前はあきらめていた夢の都会での仕事に胸を躍らせていた。

 

秘密情報部 トーチウッド DVD-BOX
秘密情報部 トーチウッド DVD-BOX