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897 名前:本当にあった怖い名無し :2011/10/08(土) 10:22:09.80
題名は忘れたけど、菊池寛の短編

ある国に無敵を誇る武士がいた。

武士は真紅の甲冑を身にまとい、最前線で一番に槍をふるう。
その姿に敵は恐れおののき、姿を見ただけで逃げ出す程だった。

ある日武士は若武者に戦で甲冑を貸して欲しいと頼まれる。
一番槍の誉を味わってみたいと熱心に頼む若者に武士は快諾する。

腕に覚えのある武士は、現状を物足りなく感じていたというのも、申し出を受けた理由だった。

合戦当日、真紅の甲冑を着た若者を見た敵は、その姿を見ただけで及び腰になっている。

武士はそれを見ながら鼻高々だったが、若武者との戦いを避けた敵が次々と自分の方に向かってくる。

武士は、この時とばかり奮闘するが、敵の数は多く、疲弊した所に、槍をすり抜けた敵の刃が武士を貫いた。

自分が無敵を誇っていたのは真紅の甲冑のおかげであったことを悟りながら、武士は虚しく最後を迎えた。

 

恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八篇 (岩波文庫)
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(岩波文庫)


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