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898 名前:本当にあった怖い名無し :2011/10/08(土) 11:16:59.39
さっき有島武郎の「小さき者へ」を読んだ。
簡単に言うと、妻を亡くした有島武郎が、遺された幼い3人の我が子に向かって
自分と妻がどれだけ子どもたちを深く愛してきたかを語りかける内容。
「私たちの愛はお前たちを暖め、慰め、導くだろう」みたいなテーマ。

だけど最初の方から「お前たちは去年たった一人のお前たちのママを永久に失ってしまった」
「お前たちの人生はそこですでに暗い」「自分の幸福は母が始めから一人で
今も生きていることだ」「お前たちは不幸だ」とか言い出すし
よく子どもがウザくて折檻した、妻が結核になったのはその天罰だ、とか書いてあるし、
母親の死に目に立ち合ったらお前たちは暗い記憶を持ってしまうからあえて最期の1年半は会わせなかった、
冷たいようだがきっといつか感謝してくれるはずだ、とか書かれてるし
全体的にデリカシーが足りないんじゃないのかと微妙な気持ちになった。
まあそこらへんは個人の価値観だし、抒情的な文章で
一生懸命に子どもを思う父親の想いが綴られているのでそれなりにぐっとはきた…
と思ってたら、巻末の略年譜で、これを書いた数年後に有島武郎は
よその人妻に手を付けて心中して死んだって知って、子どもが可哀想になった。

芥川龍之介も、情熱的なラブレターを送って結婚したのに(芥川龍之介 ラブレター でググると出てくる)
ぼんやりした不安で妻子を遺して自殺しちゃうし、近代作家は立派なこと書きたがるくせに
行動が伴わなくてタチ悪いなあと思ってしまった

 

小さき者へ・生れ出づる悩み (新潮文庫)
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小さき者へ・生れ出ずる悩み (岩波文庫)
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