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218 名前:本当にあった怖い名無し :2012/01/25(水) 19:49:49.13
筒井康隆「霊長類南へ」
ある馬鹿馬鹿しい出来事から世界中で核ミサイルの打ち合いが始まり
日本は大パニックとなり皆少しでも汚染されていない南へ逃げようとする話。
大騒ぎし醜態を晒しているのはモブばかりで主人公周辺は淡々と進むんだが、その主人公のストーリーが後味悪い。

主人公は大阪出身で婚約者もいるがまだ結婚するつもりはなく現在は東京勤務。
婚約者Aは良家の優しく癒し系なお嬢様でまだ清い仲。
東京には気の合うセフレBがいて時々遊ぶがあくまでセフレで本命はA。
核放射能が撒き散らされた時、世間は少しでも南に行こうとするが
主人公は冷静で最期はAと一緒に死にたいと思い大阪に向かう。
途中暴漢にレイプされたBを保護のため連れていくがBも主人公はAに会いに行くと割り切っていた。
しかしトラブルを乗り越えていくうちに徐々に二人の間には信頼関係が芽生え
本当にお互いを愛し合うようになってくる。
それでも大阪に着くと二人は別れ、主人公はAの下へ。
そうなるとBの事は忘れ去り、Aなら心静かに自分を待っていて暖かく迎えてくれるはずだと
期待に胸を膨らませてAの家に向かう。
着いたAの家はがらんどうで人のいる気配はない(街全体がそうだけど)
主人公は何か自分への書き置きでもないかとAの部屋に入るが
ふと本棚を見て慄然とする。
そこにあったのは夫婦の性生活に関する本がぎっしり並んでいた。
穏やかに自分を東京へと送り出してくれたAが本心では早く結婚を、
そしてセックスを強く望んでいたと知る。
そこへ奇声を上げて半裸の狂女が現れる。
それこそが誰あろう、あのAであり主人公は泣きながらその家を後にする。
主人公はAは死んだと思いBに結婚を申し出る。

主人公の状況なら仕方ないと思うがAが可哀相な気がする。


221 名前:本当にあった怖い名無し :2012/01/26(木) 07:16:48.21
Aは周りが結婚をせっつく中主人公を明るく見送っていたけど
本当は年齢もあり(当時でそろそろ行き遅れと言われるくらい)
またセックスに対してすごく興味津々だったで一刻も早く結婚したかった。
それが世界が滅び結婚できず処女のまま死ぬ事になったショックで
色々煮詰まって発狂し痴女になったって感じだった。
主人公が本棚の性に関する無数の本を見て初めてAがそこまで結婚(セックス)したかったんだと気付く。

 

霊長類南へ (講談社文庫)
霊長類南へ (講談社文庫)
霊長類 南へ (角川文庫)
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(角川文庫)


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