ホーム » 小説 » 小説/あ行 » アイのメモリー(乙一)

955 名前:本当にあった怖い名無し :2012/03/02(金) 07:32:02.12
童話で思い出した、乙一の『暗黒童話』

人語を喋る烏が、両目が無い少女と出会う
盲目の少女は、喋る烏を人間だと誤解する
烏は通行人を襲って眼球を奪い、それを少女にプレゼントする
烏から渡された物体が人間の眼球だと知らない少女は、烏に促されるままにそれを自分の眼孔に入れる
他人の眼球によって少女が視力を得ることは無かったが、
代わりに、「他人の記憶の断片(眼球を奪われた人間の記憶)」を観る事が出来た
少女は初めて見る光景に歓喜する

烏は気を良くし、その後も少女のために他人の眼球を奪い続けた
少女は烏が持って来る眼球を宝石のように大切に集め、ビデオを再生するかの様に記憶の断片を楽しんだ

烏はいつしか人間達から狙われるようになるが、それでも眼球を奪うために戦い続ける
やがて全身ボロボロになった烏は自分の死期を悟り、せめて最期に少女の笑顔を見たいと感じる
烏は埋葬される直前の死体から眼球を盗み、それを少女のもとへと運ぶ

だが、烏の期待を裏切り、その眼球の記憶を見た少女は絶叫してのた打ち回った挙句に死んでしまう
烏には知る由も無かった。鳥が最後に眼球を盗んだ死体は、想像を絶するような拷問の末に殺害された人物だった

悲鳴を聞き付けた母親が少女の部屋に駆けつけると、部屋には大量の眼球が散乱しており、その中で少女が死んでいた
少女の死体の傍らには、ズタボロの烏の死骸があった

 

暗黒童話 (集英社文庫)
暗黒童話 (集英社文庫)


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...