川 ゚ -゚)記憶の障害のようです(PPw1Q34Q0)

642 名前:1/2 :2012/04/16(月) 16:57:54.60
ブーン系小説ってやる夫系の前に流行ってた小説の短編集の一つ、既出だったらゴメン
そこまで長くないので読んでみるのもいいかも
http://vipmain.sakura.ne.jp/end/721/005.html

記憶の障害を持った偉人がいて、
その人は自分が偉人であることに今日も気づいていないと先に書かれて始まる

ある女性がベッドから目覚めると全く知らない部屋にいた
昨日たくさん飲んだ記憶があり、二日酔いのような頭痛に襲われながら部屋の中で一枚の書置きを見つける
書置きには自分が酔って電柱にぶつかって記憶の障害を持ったこと
それによって一日毎に記憶が消えるが、自分の好きなように一日を送ってほしいとが書かれている
女性は自分が記憶の障害を持ったことより書置きがかなり格調高い文を書けていたことに驚く
部屋には鏡や時計など時間がわかるものが存在せず、空腹も尿意も感じず手持無沙汰にしていた
ふと書置きに書いてあったこととその格調高い文を思いだし小説を書くことにする
書置きを真似て記憶の障害を持った主人公が自分の生活のために一週間に一度は殺人を犯す話を書いた

冒頭を書き終えたころドアがノックされ年老いた男が入ってくる
女性はその男性を夫か使用人だと思ったがその男性からあなたは誰か尋ねられる
男性の言うには昨日家の前で女性が倒れていたので保護したと腕に書かれていたのだが記憶にないとのこと
女性はこれで自分が記憶の障害を持ったわけではないと気づき恥ずかしくなって逃げ去っていく


643 名前:2/2 :2012/04/16(月) 16:59:14.76
そうして実際記憶の障害を持つ男性に視点が変わる
男性にとっては全く訳の分からないことばかりが起きて混乱している
男性は学者であり、何も知らない状況でたくさんの新しい発見を知ることにより様々な発見をしていた
朝起きて混乱するのはいつものことであり、書置きを見ることによって自分に起きた障害を知っていた
しかし、この日見つけたのは女性の書いた週に一度犯罪を犯す話であり
それを読んだ後に女性が戻ってきてバッグが見つからないので知らないかと聞いてくる
男性はその女性の慌てようから自分の被害者だと勘違いしていた
このまま放っておけば警察に行かれるだろう、今までのもやってきたことだ、臆することはない…と

記憶の障害を持った偉人がいて、その人は自分が偉人であったことに今日も気づいていないと
冒頭に書かれたことと同じことが過去形に変わった状態で書かれて終わり

他の話にも妙に後味悪いのもあったけどこの話程じゃなかったのですごく印象に残った