観用少女／ポプリ・ドール（川原由美子）

神経質な男が出張先の街で異臭に悩ませれているけれど、
街の人間のいないオフィスと愛娘と彼女のいる家だけはその匂いから開放されていた
もちろん他の人間には異臭なんてしない
ある日人見知りの激しい娘は男の彼女にも懐かないので、娘にそっくりの観用少女を買い与えてあげる

人形を買い与えてからは娘も明るくなったんだけれど、街の異臭が家でもするようになる
彼女からも心配されて病院にも行ったがよくならない
使用人も全員解雇してしまい、彼女と娘と人形だけになったのにまだ臭いがする
人形が匂いの元だとわかると癇癪を起こしてしまい、悲鳴をあげる娘から人形を奪ってすぐに店に行き返品してしまった
実は娘が無口になってしまったのは、妻が街の男と浮気したのがばれて娘の目の前で自殺してからだった

家に帰ると彼女にあの子はどうしたかと問いただされるので返品したと答えると、
「…しっかりして…あなたが連れて行ったのは…ここに残ってるのは人形の方なのよ」

少女漫画で可愛い雰囲気なのに、けっこう救われない話が多い漫画だった